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    燃料価格安定化へ 与党議員に要望書準備「無風状態を打開」

    2014年6月16日

     
     
     

    nenryou_0616.jpg 「我々が本来求めている燃料高騰対策が、様々な要因で覆い隠されてしまっている」と、軽油価格の続騰状況に疲弊するトラック事業者が話している。燃料価格を下げるために存在する法律が、別の状況がもたらした法律によって議論もなされないまま放置されたり、燃料価格を安定させるための金も仕組みも存在するのに、全く議論の端緒がないからだ。事業者らは政治的取り組みが不可欠として、今月中旬に与党議員らに渡す要望書を準備している。



     今月上旬、「レギュラーガソリンが166円と報道された」と、神戸市内の事業者は切り出した。同社は100台のトラックを保有。燃料価格には敏感にならざるを得ない。この日、「石油情報センター」が発表した燃料の小売価格は、レギュラー166.0円、軽油144.3円。消費増税初日の4月1日、レギュラー小売価格が164.1円を付けてから2か月以上、160円の大台超えが続く。

     前回の160円超えは昨年9月30日以来。事業者は、「ゴールデンウィークを過ぎると燃料価格は例年下がるが、今年は消費増税が反映されてしまっているのでは」と話す。また、「今月いっぱいレギュラーが160円超のままだと、本来、燃料価格が法によって下げられるはずだったのだが…」と「トリガー条項」に関し指摘。

     トリガー条項は2010年、民主党政権下で租税特別措置法が改定されたときに設けられた。旧来、「暫定税率」と呼ばれたガソリン税などへの上乗せ税率が「特例税率」へと変わり、期限を定めずに当分の間、旧暫定税率と同じ税率(軽油引取税ならば32.1円)を維持したのと引き換えに、レギュラー平均価格が160円を3か月間超えたときには特例税率の適用を停止するとしたもの(同法89条)。11年4月にトリガー条項は、「東日本大震災臨時特例法」の44条で「復旧及び復興の状況等を勘案し別に法律で定める日までの間、その適用を停止する」とされ、凍結状態にある。

     事業者は、トリガー条項と東日本大震災特例法との関係について「復興財源が必要なのは言うまでもない。しかし、何十年かかるか分からない復興を相手に、業界は思考停止状態にあるとしか思えない。トリガー条項はもはや存在しないかのように扱われている」と話す。ト協の会合で指摘しても賛同者がまるで現れないという。

     この事業者と共同歩調を取る数少ない事業者の一人。彼は、トリガー条項と同じ時期に作られた燃料費安定化策「漁業経営セーフティネット構築事業」について言及する。水産庁や一般社団法人漁業経営安定化推進協会の資料によると、同事業は燃油価格が一定のラインを超えた場合に漁業者に補てんされる仕組み。昨年6月には「特別対策」として従来の事業に上乗せする形で補助がなされる仕組みになっている。

     補てんを受けるため、漁業者は漁協や漁連に加入し、国と1対1の負担割合で基金を積み立てる。A重油換算で1?75円を超えると、国と漁業者が基金から1対1の割合で漁業者に補てんする。また、「特別対策」分として同95円を超えると同3対1の割合で補てんされる仕組みだ。昨年7月から9月の3か月間にリッター当たり合わせて15.96円が補てんされた。10年度から12年度までの補填執行額は順に19億5500万円、48億800万円、57億8200万円と右肩上がりで増加。制度を支える基金名は「漁業用燃油価格安定対策事業基金」。12年度末の基金繰越残高は98億2000万円。同年度で3万401件の漁業者に補てんがなされた。

     事業者は、「軽油引取税の旧暫定税率が設けられた当時、その影響を和らげるために業界に交付金が支給されるようになった。交付金事業の使途として、漁業のような仕組みづくりが急務。ト協の総会で提案し、緊急決議に結び付けたい」としている。事業者のなかにはト協決議には限界があるとして、議論の端緒をつかむため、与党議員らへの要望活動に回る向きもある。ある事業者は、「業界が陥っている議論の無風状態を打開するため、支援と差し替えに要望したい」と話す。

     
     
     
     
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