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インターネットの普及 頭の切り替えが必要か
2014年7月11日
「インターネットが普及していなかった当時に通用したサービスが、いまでは完全に意味がなくなっていることを改めて感じた」と、岡山市で一般貨物運送を手掛ける還暦前の社長。燃料サーチャージも含めた運賃の交渉をするため過日、東京にある取引先を訪ねようとした際のこと。「長年加入していたものの、一度も使ったことがなかった某カードの会員特典を使おうと考えた」という。
そのカードはグルメやショッピング、旅行などに加えてホテルに宿泊するときに提示すれば10%の料金割引を受けられるのが会員メリットの一つ。「なかなか使う機会がなかったが、めったに行かない東京ということで高級ホテルに泊まろうと思い、そこでサービスの利用を思いついた」。インターネットでホテルの公式ホームページから部屋を予約し、シングルの設定がなかったためにツインで約3万円だったが、「頭の中には2万7000円の意識しかなかった」と社長。宿泊当日、チェックインの際にフロントでカードの割引利用を確認したところ「お客さま、こちらは電話で予約をいただいた場合のみの適用となります」と女性のスタッフ。ホームページに掲載された料金は、すでに割引価格になっているためという説明を受けた社長だったが、「電話で予約を入れれば(同じプランでも)3万円台の後半。その料金だと、仮にカードの会員特典を使ってもネット予約のほうが安い。当初は会員の獲得を狙って始めたものだろうが、時代錯誤も甚だしい」とカードへの不信感につながった様子。
「買い物をすれば送料無料とか、我々の商売にもインターネットが無縁ではなくなっているし、頭を切り替えないといけない」と話しつつ、「手作りのホームページで新規の輸送需要を掘り起こしている」という軽貨物運送の知人の話を持ち出してきた。「凝り固まったトラック稼業の概念を壊さないといけないのかもしれない」。
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