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    課題解消へ期待 職業紹介や就業支援で大型ドライバー不足を解消

    2014年12月5日

     
     
     

    driver_1208.jpg 大型ドライバー不足が深刻だ。新規免許取得者が減少している上、高齢化が追い打ちを掛けている。現場では「将来的に確保できなくなるのではないか」と不安を募らせる事業者の声が相次ぎ、危機感は業界全体に広がりを見せている。こうした中、一部では問題の解消に向けて免許取得者に対する就職あっせんを視野に、積極的に働きかけようという動きがある。「免許を取得すれば就職もできる」とアピールし、免許取得者を確実に業界へ取り込もうとする取り組みは、ドライバーの絶対数を増やすには至らぬとも、ドライバー不足を補う一助となりそうだ。



     昨年10月に新規の案件が見つかり、大型トラック2台を新車で購入したという埼玉県川口市の事業者は、求人広告を出しても人が集まらなかったため、2台とも売却するという事態に陥った。「いい仕事が見つかったと見切り発車で新車を買ったが、裏目に出てしまった」と悔やむ同社社長は、「とにかく人がこない」と嘆く。

     警察庁交通局運転免許課発表の「運転免許統計」によると、平成10年の大型第1種免許の保有者数は406万8879人。新免許制度創設の平成19年には458万4566人と、順調に推移している。ところが、その翌年の平成20年は456万3766人、平成25年には441万7054人となり、直近の5年間で約15万人減少している。

     石川運送(東京都大田区)の石川博社長は「ここ10年、欠員が出てもドライバーの?紹介?で新たなドライバーを確保できた。むしろ、車に空きがなく断ることもあったほどで、問題を感じたことはなかった」という。しかし、このほど定年退職するドライバーがおり、欠員を補充しようとドライバーに声を掛けたものの、確保できなかったため求人募集を行うという。「ドライバーのなり手がいないのか、定着率が増したのか。タイミングの問題かもしれないが、ドライバー不足の影響があるのかもしれない」と話す。

     ロジックスライン(千葉県成田市)の沢田秀明社長も変化を感じ取っている。同社は大型ドライバーの定着率が良く、現状は不足していないというが、「今は何とかなっていても、いつどうなるかわからない。必要になった時にドライバーをすぐに確保できるかというと、難しいのではないか」と危機感を募らせる。

     大型ドライバーには、高年齢化という問題が追い打ちを掛けている。平成25年度末の保有数を年代別にみると、最も多いのが60〜64歳の55万1666人、65〜69歳が53万1330人と続く。40代も高水準を保ち、40〜44歳は52万564人、45〜49歳は49万4847人となっている。明暗を分けたのは30代で、35〜39歳は40万549人だが、30〜34歳は24万1695人と、約16万人(15万8854人)の開きがある。

     職業ドライバーの人数は、平成元年と平成23年のトラックドライバーの年齢構成(全ト協「トラック運送事業の賃金実態」)を比較すると、50歳以上は20・6%、40歳以上は1・0%増加しているが、30歳以上は9・3%、20歳以上は12・3%の減少。トラックドライバーの高齢化が進み、特に30歳未満の割合が減少傾向にあることがわかる。

     トレーラをメーンとする東京都江東区の事業者は、5年ごとの65歳到達者数をシミュレーションしているが、「あと何年持ちこたえられるか」と不安をあらわにする。同社の大型ドライバーの平均年齢は50歳以上だ。こうした状況に、問題解消に積極的に立ち向かおうとする動きがある。運転免許教習所のあっせん事業などを展開するインターアットコミッティーズ(埼玉県さいたま市)は職業紹介優良事業所の申請を行っており、国の認定が下りる来年1月に向け準備を進めている。

     展開予定のモデル事業は二つ。一つは同社の大型・大型特殊免許取得者への職業紹介。「予約時の就職希望の聞き取り調査では、大型2種は7割、大型、大型と大型特殊、大型特殊取得の5割が就職先の紹介を希望している状況」(営業部・三井英次部長)という。認定が下り次第、紹介モデルの運用をスタートさせ、問題点を解決しながら4月頃をめどに関東一円から全国へ展開する。

     もう一つは、埼玉県下の児童養護施設退所者対象の就業支援事業だ。同社が設立する青少年自助自立支援機構が免許取得費用を負担し、地元のトラック事業者へ養護施設退所者の人材紹介を行うというもので、社団設立(予定)の来年1月を視野に、今年度は約80人を対象に合宿免許取得費用を負担し、免許取得の支援を行う見込み。

     大型トラックによる長距離輸送は、労務面の改善と運賃の適正収受の面で課題は残るが、荷主ニーズが多いこともまた事実で、大型ドライバーの需要は今後もなくならないといえるだろう。それだけに、大型ドライバー不足の解消は業界にとって最重要ともいえる課題。課題解消に向けた今回の取り組みに大きな期待が寄せられる。

     
     
     
     
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