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物流ニュース
トラック売買に異常事態、数か月で買い取り価格大幅ダウン
2008年11月20日
特定地域で使えなくなったトラックを高く買い取り、貿易や特定地域外で売買が行われている。しかし世界的な景気の低迷、史上空前の円高などから中古トラックの買い取り価格、オークションでの取引に異常な状態が発生している。
大阪市西淀川区の運送会社は9月、約9年間使用した大型クレーン付きトラックの買い取りを見積もらせた。査定額は約200万円だったが、仕事の多忙と車検期日まで時間があることから、すぐには販売しなかった。
しかし、再び同車両の買い取りを依頼したところ、「120万円程度でしか買い取れない」と告げられた。同年式のクレーン付き6t車も2か月前は160万円程度だったが、現在は60万円から80万円程度になっている。
大阪市で中古トラックなどの買い取り販売を行う専門業者によれば、「これまで中国やドバイ、ロシアなどで日本の中古車は高値で買い取られていた。しかし、ロシアでは環境問題から古い年式の車両輸入が規制され、中国では景気が落ち込み、ドバイでも円高などの状況から商談がほとんどストップしている。国内でも運送会社の経営が厳しく、車両を購入できない状況。車両価格は大幅に下落している」と説明する。
また、別の中古トラック買取業者は「専門のオークション会場でも、10年落ちの大型トラックが夏以降から半値程度で取引されている。最近、買い取ったトラックも1か月で数十万円の損失になってしまった」と話している。(佐藤弘行) -
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