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運送会社
前田運輸 2月に営業倉庫新設「先を見据えて先手を」
2020年6月1日
前田運輸(千葉県市原市)は、今年2月に営業倉庫を新設するなど、事業を拡大している。前田一美社長は、「来年に変更になったオリンピックが終われば、経済情勢がどうなるかわからない。先を見据えて先手を打った」と語る。
バブルがはじけた頃に先代からバトンを引き継いだ同社長。「偏っていた売り上げを分散させるべく、ローカルネットなどで仕事を探した。現在では毎月100社以上と取引している」という。「もちろん価格交渉もするが、なるべく断らないのが当社のポリシー。トラックは30台、29人のドライバーが活躍している」と語る。
トラックはすべて固定制。「その方が、車両に愛着が湧いて大切に乗ってくれる」という。「ここ数年は求人広告を出さず、ほぼ紹介のみでドライバーの採用に成功している」とし、「福利厚生として、1ルームタイプの寮を提供しており、独身者に喜ばれている」とも。
「ドライバーの平均年齢は45歳くらい」という同社。「セメントや建材などを運ぶ平ボディーの業務がメインのため、50キロほどのシートをかける作業は、やはりハードな肉体労働。女性ドライバーにも活躍してもらいたいが、なかなか難しい」と本音をこぼす。
「ドライバー職は最高70歳まで。『まだ乗れる』という声もドライバーからは聞かれるが、ベテランが乗務中に体調を崩し、病院に運ばれたこともあった。その時は自力で路肩に停められ、大事には至らなかったが、やはり高齢になれば病気のリスクも高い」。
同社では、安全講習を毎月行っており、定期的に外部の講師も呼ぶなど、力を入れている。「ミラーを片方とばしただけでも事故にカウントするなど小さなミスも含めて180日間無事故を達成したこともある」。
昨年8月には、トランストロンのクラウド型デジタコとドライブレコーダーを全車に導入。インカメラとマイクも搭載している。「当初はドライバーも抵抗感があったようだが、万一の時には自分を守ることになると納得してもらえた」という。「リアルタイムで車両の位置が把握でき、荷主からの問い合わせにすぐに答えられるようになったことで業務効率が格段に上がった」。
「顧客はまだまだ多く存在している。これまで以上に、あらゆるものを積めるようにと倉庫も新設した」と語る前田社長。「好スタートを切っているが、引き続き、利用企業の募集を行っていく」という。
◎関連リンク→ 前田運輸株式会社
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