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物流ニュース
強い「現場力」で外販拡大へ アサヒロジ杉山社長
2010年4月30日
アサヒビールグループのアサヒロジ(東京都港区)の新社長として3月に就任した杉山順一社長。同社の掲げてきた「強い現場力」を基本に、グループ外への外販拡大に挑む。
「アサヒロジは現場の会社。いくら頭で考えても、『やる力』がなければならない」と同社長は話す。「現場力」を生かした外販比率の拡大へ注力する。
現在の売り上げは、グループ関連が約430億円で一般外販が約210億円。2010年から12年までの中期経営計画では売上高合計700億円を目指すが、グループ内はほぼ横ばいの450億円を見込み、成長するのは外販だと見ている。
従来はアサヒビールグループの輸送に力点が置かれ、主力商品「アサヒスーパードライ」の増大する物流に、どう対応するかが課題だった。外販拡大は、グループの物流で培ったフレッシュマネジメント(鮮度管理)や多頻度小ロット輸送など、食品独特の物流ノウハウを提供して、「食品物流の雄」へと成長する道のりでもある。
加えて、物流のみならず工場の生産ラインにまで入り込んでいる強みがある。同社長は「ビール会社の需給調整や生産計画などを見ているので、荷主に対する在庫管理調整の提案などもできる」と話す。3PL事業として倉庫を借りて物流センター運営を受託するだけでなく、需給調整などまで踏み込んだ提案能力があるのだ。
酒類の物流では、税務帳票なども対応した酒税管理も含めた在庫管理ができるのも特徴。「物流事業は労働集約型なので付加価値がつけづらい。そこで我々が得意とする部分を生かした物流を提案したい」という。外販については当面、アサヒビールの調達物流や、食品会社の物流を考えている。
もう一つは流通加工業務だ。アサヒビールのギフトセット商品のセッティングなどの流通加工を行っている。また、ペットボトルのキャップ部分に販促品を取り付けるなどの業務も行う。
営業部隊も強化。昨年、同社ではグループの組織改定を行い、支社の権限を大きくした。各支社には外販の営業部を置き、情報力や提案力を磨いている。
◎関連リンク→ アサヒロジ株式会社この記事へのコメント
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