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ブログ・上西 一美
第71回:指導には先入観を捨てて
2022年5月20日
皆さんこんにちは、日本事故防止推進機構(JAPPA)理事長の上西一美です。先日、ある企業様との顧問契約の打ち合わせの中で、経営者の方がこのようなことを言われていました。「外部講師の言うことは素直に聞くのに社内の管理者が言うとなかなか聞いてくれない。だから契約しようと思う」
これはよく耳にする話です。「親に反発する子供が先輩や親戚の言うことは素直に聞く」なんていうこともあるのではないでしょうか? (私も学生時代はそうだった気がします…)
この現象の背景には、日頃の利害関係が大きく影響していると思います。例えば、管理者に注意された運転者は、「そんなこと言うけど、会社も完ぺきではないのに…」、日常の関わりの中での不満などが反発につながるのです。私たち外部の人間には、日頃の関わりがない分、そのような感情が生まれず、そのため、素直に受け入れて頂けるのではないでしょうか。
ここで一つ考えておきたいのが、運転者も会社に対する先入観があることは確かですが、管理者側も、運転者に対する先入観を持って接しているということです。過去にこんな事故をしたじゃないか、こんなミスをしたじゃないか、こんな感情が根底にあり、指導しているということです。
私には、その運転者の過去の事故は知っている場合もありますが、先入観はありませんし、フラットに対応できるので、相手も素直に聞くことができます。運転者を指導する時は、一度、先入観を捨てて接してみてはいかがでしょうか?ちなみに、このような現象は、ある程度、管理者と運転者の接する時間があり、人間関係ができている場合に多く見られます。ということは、前向きに取ると、日頃しっかり関わり合いがあるとも言えるのです。
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筆者紹介
上西 一美
一般社団法人日本事故防止推進機構理事長、株式会社ディ・クリエイト代表
自動車事故防止コンサルタントとして豊富な実績。
一般社団法人日本事故防止推進機構
http://www.jappa.or.jp/
株式会社ディ・クリエイト
http://www.de-create.com/ -
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