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ブログ・川﨑 依邦
経営再生物語(393)現実を直視する―1
2022年9月26日
ビジョンを明らかにする大切さについて前回述べたが、今回は現実を直視することについて展開する。
現実をしっかりと把握して、ビジョンとのギャップを認識して、中期経営計画の具体的実行施策ができていく。
現実を直視するには勇気がいる。誰でも自社の現状については心の奥では何かしらの自惚れを持っている。
経営者は自社が倒産することもあり得るということは頭で理解していても、なかなか危機感を実感するのは難しい。「なんとかなるさ」と現実の厳しさから目を逸らしがちである。
だからこそ、現実をしっかりと把握して、現状否定のエネルギーを燃やしてビジョン実現へのバネが大切となる。
当たり前のことや従来からの習慣に安住するのではなく、現状を変革していく志を秘めて、中期経営計画を確立すること、これが飛躍のバネとなる。
そのためには現実を客観的に冷静に見つめ、深く把握しなければならない。
現実の把握方法について
まず外的環境を把握しなければならない。自店(例えば家具専門店A社)が立地している地域市場の現状はどうか。来客数や売り上げは伸びているか。地域市場分析のポイントは、市場の大きさを正確に知るということにある。
次に顧客の変化を掴むことである。A店にとって顧客とは何かということをしっかり見定めて、顧客の変化を知ることだ。そして仕入先の動向把握も大切である。
ついでマクロ環境も頭に入れておくことだ。マクロ環境とは住宅着工件数、婚姻件数、家具業界、人口の増減などである。
外的環境分析は、地域市場、顧客、仕入先、マクロ環境の4つをポイントとする。
(つづく)
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筆者紹介
川﨑 依邦
経営コンサルタント
早稲田大学卒業後、民間会社にて人事・経理部門を担当し、昭和58年からコンサルタント業界に入る。
63年に独立開業し、現在では『物流経営研究会』を組織。
中小企業診断士、社会保険労務士、日本物流学会正会員などの資格保有。
グループ会社に、輸送業務・人材サービス業務・物流コンサルティング業務事業を中心に事業展開する、プレジャーがある。
株式会社シーエムオー
http://www.cmo-co.com -
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