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物流ニュース
ドライバー採用のポイント「会社までの地図描かせる」
2013年3月26日
安全運行を推進するためには、意識の高いドライバーの確保は必須。即戦力として経験者を中途採用する際のポイントについて、伸(東京都中央区)の森英昭社長に話を聞いた。
国交省の「事故防止対策推進事業」での認定を受け、実際に事故を起こしたドライバー500人以上に直接指導した経験を持つ森氏によると、「より短時間で、しっかりと適性、つまり、『既に基礎教育を受けていて、それを実践できるドライバーかどうか』を見極めるためのテクニックやポイントがある」という。その方法は次の通り。
(1)ダンボール12個と、それらすべてを載せられる台車を用意。ダンボールには1か所の側面に1〜12の番号を記入し、適当に散らかしておく。そして面接に来た方へ、「大変申し訳ないですが、ちょっと散らかっていますので、整理しながらお待ち頂けますか」と、一言だけ言って5分間放置する。理由を聞かれたら、『当社の面接に来られた方全員にお願いしています』とだけ言う。
拒否した場合、「私なら即お帰り頂く」。どこへどのように整理すれば良いかを、具体的に質問してくる人は教育次第。「この台車へ積めばよろしいですか?」と確認してくればクリア。何も確認せずに作業を始める人は、結果を含めて要観察。
適当に積まれていた場合は、「整理して頂いたのは採用試験の一つですが、これでよろしいですか?」と確認し、チャンスを与える。素直にやり直す人や、「どのように積めばよろしいですか」と、確認してくる人は教育次第。番号が手前になるように積まれていれば優秀、さらに番号順に並んでいればかなり優秀と言える。
(2)面接に乗ってきた車の駐車場所を確認してきたかをチェックする。初めての場所で、どこに駐車して良いか確認することは、トラックドライバーとしての基本。
(3)乗用車をチェックする。服装、髪型、言葉遣いなどはその時だけ何とでもなるが、乗用車は人柄を語る。
(4)自宅から会社までの地図を書いてもらう。電車で来た場合は駅から会社までの道順。ドライバーにとって重要なのは道路を覚える能力と伝える能力。道路を覚える能力が低いドライバーは、道に迷い配送に時間がかかるだけではなく、事故を起こすリスクも高い。
森氏は、「前の会社で人身事故を起こし、入社後に免停になったというケースを何度も見てきた」とし、「履歴書と一緒に、過去5年間の事故や違反の申告書(押印)を提出させることもお勧めする」と付け加える。
◎関連リンク→ 株式会社伸この記事へのコメント
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