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物流ニュース
労働災害が起きやすい季節 徹底した体調管理を
2013年7月9日
猛暑日が続き、トラックドライバーにとっては体調管理が難しい季節だ。しかし、一瞬の気のゆるみが重大な事故につながる業務だけに、徹底した体調管理が求められる。労働災害の発生状況を見ると、昨年、死亡事故が一番多かったのが7月となっている。
平成25年の死亡災害発生状況(厚労省)を見ると、1月から6月までの陸上貨物事業の死亡者数は34人。昨年同時期では56人、一昨年は52人となっており、死亡者数は減少している。
しかし、死傷災害の件数は同25年が5604件、同24年5705件とほぼ同数。5604件中1658件が「墜落・転落」で、次いで「転倒」(892件)、「動作の反動・無理な動作」(738件)、「交通事故」は386件。死亡災害の場合、34件中19件が「交通事故」となる。交通事故件数は今年386件に対して昨年は411件。死亡者数の減少ほど交通事故が減少していないことがわかる。
各事業者で体調管理を徹底しても、業務中に体調が悪化することは多い。国交省の「事業用自動車の運転者の健康管理に係るマニュアル」によると、「運転中に体調が悪くなる兆候を感じた場合や、実際に体調が悪くなった場合には、無理に運転せず、車両を停車させ、運行管理者に無線などで報告することを運転者に徹底しておくべき。緊急時に対応すべきことおよび、その際の連絡体制を簡潔にまとめたマニュアルを作成しておくことが望ましい」としている。
運輸労連の「トラックドライバーアンケート」によると、「連続運転時間の基準内4時間以内は72.7%で、昨年から2.8ポイント改善しているが、依然として約3割弱で改善基準告示違反となっている」となっている。「7時間以上の運転」も7.3%あり、重大な労働災害につながりかねない状況も多い。
厚労省によると、熱中症による死亡者は現在15人。陸上貨物取扱事業で1人となっているが、同災害の概要は、「被災者は請け負った事業場内で物品の移転作業を行っていたが、被災者が体調不良を訴えたため、応接室で休憩させていたが、様子を見に行った者が異変を認め、病院に搬送されたが当日死亡した」という。この記事へのコメント
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