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    行政処分の強化迫る 労働環境改善の動き広がる

    2013年9月24日

     
     
     

     国交省は10月から行政処分基準の強化を予定しており、これに合わせて、ドライバーの労働環境を改善しようという動きが運送会社の間で広まっている。
     図は、北海道の中堅規模の運送会社に勤務するドライバーA氏の実際の運行管理表。1か月間の改善基準告知違反の状況を把握するために、自社で管理表を作成し、併せて管
    理体制の強化も図った。


     A氏の6月の運行データを見ると、24日間の稼働で、拘束時間の違反が1回、休息期間の違反が1回、連続運転時間の違反が2回となり、違反件数の合計は4回。トラックドライバーとしては「かなり優秀な部類」といえる。
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     労働環境を見直し、まず始めたのが「拘束時間の平準化」。特定のドライバーに長時間の拘束や運行が続かないようにするために、ドライバー全員の運行管理表を作成し、労働時間などをチェックするコンプライアンス担当の管理者を据えた。また、社内に第三者の目を入れることで適正な労務管理の実効性を担保し、違反件数を減らしていった。
     当初の目標を「月間の拘束時間320時間をオーバーしない」ことに置いたが、社長は「管理者が会社の要望に応えて厳しく見てくれるため、非常に効果が出ている」と説明する。給与体系は固定の部分が多かったため、仕事を減らされたドライバーから大きな反発はなかったという。
     また、フル稼働していない高齢者を「フリードライバー」として、繁忙期など適正な拘束時間の確保が難しくなる時期に動いてもらった。年間を通して改善基準の違反件数を抑える考えだ。
     今年度に入り、短期間で労働環境が改善しただけではなく、ドライバーにも意識の変化が出て来ているという。「運行した翌日か翌々日には運行管理表が出来ており、各自が拘束時間や運転時間などを気にするようになった」としている。

     
     
     
     

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