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    人材育成の難しさ 中小・零細企業の負担が大きい

    2013年11月7日

     
     
     

     運送会社になくてはならないのは、トラックと運転者。トラックの場合、お金を出せば同一品質のトラックを手に入れることができるが、ドライバーの場合は、そういうわけにはいかない。同じ人件費をかけても出来るドライバーと出来ないドライバーの差は大きく、各事業者で「人材育成」をする必要がある。
     大手企業ならともかく、中小・零細事業者が人材を育てることは難しい。その手のマニュアルを持っていないというのもあるが、コスト負担が大きくのしかかるためだ。


     国交省でも、総合物流施策推進会議で「必要なトラック運転者の確保が可能となるよう、トラック事業の経営環境の改善」が必要と指摘している。
     具体的には、「ASV技術等を活用した大型トラックの車両安全対策、運行管理制度の徹底、悪質な事業者への集中的な監査と厳格な処分の実施、安全性優良事業所(Gマーク)の取得の推進などの各種安全対策」に加えて、「運送契約に関する重要事項の書面化の推進などにより、トラック事業者と荷主等との適正取引や効率化の推進」が必要としている。
     全ト協でも「優良トラックドライバー確保・育成のために」で、「『人材の確保』を自らの重点課題ととらえ、持続的な取り組みを行う必要があると考えられる」とし、「また、トラック運送事業者として自らの経営状況を健全化し、ルールを守る安全な企業であることをアピールするとともに、賃金や労働時間などの労働条件面で他産業との格差を是正し、質の高い輸送サービスの提供とそれに応じた適切な料金体系の確立などの課題を克服していくことが必要」としている。
     国交省にしろ全ト協にしろ、「いい人材」を育てるには、「いい運送事業者」になることが必要で、「人材を育てたければ、まずは運送会社自体が変わらなければならない」ということだろう。当たり前のことだが、「人材育成」が難しい理由がここにある。

     
     
     
     

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