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運送会社
HINODE&SONS 組織の再編作業進む、物流は東西2社制に
2023年8月19日
【岡山】創業者で実父の先代社長(佐藤憲雄氏=故人)が経営の指揮を執った当時から、M&Aの分野で先頭に立ってきた佐藤慎司氏(HINODE&SONS社長、倉敷市)。ホールディングカンパニーである同社を立ち上げた2011年10月以降も積極的にM&Aを展開する一方、グループの出発点である「日の出運輸」を全国の7地域で分社化するなど、一時は26社による企業体を築き上げてきた。
2024年問題への対応や事業承継の一つとして近年、トラック運送業界でもM&Aが一気に広がっているが、同社は今期中(9月末)をめどに11社体制への再編作業を進めている。観光・旅客運送や人材派遣、車両整備、フィットネスなどグループ各社が幅広い事業を手掛けるが、物流関係は東日本と西日本を担う2社に集約する。
「M&Aに携わった当初は、倒産しそうな近隣の同業者の従業員を受け入れ、そこの顧客に迷惑を掛けないように…と必要に迫られる感じだった」と振り返る。「もちろん、自社になかった物流アイテムを増やせることは魅力でもあった」と話す。
「昨年末ごろから構想していたもので、今年に入って発進した格好」という来期以降を見据えた新体制は、2024年問題に向けて「中継や乗り換え、載せ替えなど長距離輸送を実現、継続するのも一つだが、グループ内で会社ごとに違っていた就業規則や賃金規程などを統一する目的もある」と説明。「M&Aに際し、異なる地域、そこに根付いた文化や歴史を尊重しながらボリュームアップしてきたが、次のステップとして異業種文化の統一作業に入ったということ」と話す。
M&Aなども含めて企業の将来には複数の選択肢がある。「いろんなケースがあって然り。当社の場合は従業員と、その家族の幸せを考えること。会社に将来性を見いだせなければ、いい仕事はできない。そのときどきに従業員の満足度を探っていく…そこがブレなければいいと考えている」と明快だ。
◎関連リンク→ HINODE&SONSグループ
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