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物流ニュース
トラックドライバー甲子園アワード第1回全国大会 開催
2014年2月3日
D.N.A(ドライバーニューディールアソシエーション、杉本竜彦理事長)は1月19日、よみうりホールで「トラックドライバー甲子園アワード第1回全国大会」を開催。
「共に学び、共に成長し、共に走り続ける」をスローガンに、ドライバーの魅力を業界内外に発信することで、「業界を良くする」ことを目指すD.N.A。「トラックドライバー甲子園はドライバーが輝ける場」とし、「ドライバー自身が仕事に夢や誇りを見いだし輝けば、子どもらが憧れる職業になる」という実行委員の思いと、次世代の経営者たちによる業界革新を目指す取り組みに、関心が集まっていた。
同大会では、「情熱のプレゼン」と題してエントリー企業から選ばれた2社が取り組みを発表したほか、中田信哉神奈川大学名誉教授をパネラーに迎えたパネルディスカッション、「MVD(モストバリュアブルドライバー)」の発表が行われた。
プレゼンチームの「エガワネクストジェネレーション」(ライフサポート・エガワ)は、人材不足の解消を目指し、若手ドライバーが中心となって社内環境の改善に取り組んだ過程を紹介。フェイスブックなどでも活動のアピールを行ったことから、学生の共感を得て新卒採用の成果も上がっているという。
また、昨年11月に行われ、様々な業界から参加したプロジェクトチームが自社の業績向上などの課題への取り組みを発表した第2回ネクストワールド・サミットで、最優秀賞を受賞したセイワ輸送の「チーム・セイワ」も登壇。従来のドライバーのイメージを打破する登壇者らの姿に会場の視線が集まった。
「MVD」の発表では、「ほかの企業が次の日から真似して取り組める」を審査基準に、4人のドライバーが選出された。「デジタコ100点」を継続している関根エンタープライズの進藤拓実氏、商品事故防止に取り組む若林運送の花積義次氏、周囲を巻き込み事故予防と信頼関係の構築を図るマルヒデ運送の森島慎悟氏、労務管理の中心となり36協定違反者ゼロを継続しているウインローダーの近藤圭氏。登壇した4人には、賞状とトロフィーが手渡され、会場から拍手が送られた。
■パネルディスカッション
「私はこの仕事に誇りを持っている!」をテーマに開かれたパネルディスカッションでは、神奈川大学名誉教授の中田信哉氏、関根エンタープライズの関根隆弘社長、カワキタエクスプレスの川北辰実社長、金澤運輸ドライバーの益子貴嗣氏が登壇。
ドライバーのやる気を引き出す方法について関根氏は、自社で取り組んでいる免許取得支援制度などとともに、社員旅行や忘年会など、社内コミュニケーションを重視していることを紹介。「社長の器以上に社員は成長しないと言われるため、自らの成長を強く意識して人間力を磨いている」とし、「資格面はもちろん、人間的にもドライバーが成長できる仕組みを築いていきたいと日々考えている」と語った。
また、理事を務める「D.N.A」での取り組みについて、「当初はこの大きな会場を埋め尽くすほどの規模になるとは考えられなかったが、実現できた。いつか東京ドームや甲子園を会場に、ドライバーがトラックに乗って入場し、それを見た子どもらがプロドライバーに憧れるという夢のあるイベントにしたい」とし、「ぜひ、ここに来られている経営者の皆さんも参加してほしい」と呼び掛けた。
杉本竜彦理事長はあいさつで、「トラ甲を通じて熱い仲間と出会えた。今後も、プライド、希望、夢を持って働いているドライバーを応援していきたい」と力強く語った。
■第2回の開催に期待の声
全国から集まった運送事業者が会場のよみうりホールを埋め尽くした。その光景は「大成功」との称賛に値するものだった。
支援のあてもなくスタートし、まさに手弁当で有志の運送経営者が集まり準備を進めてきた。不慣れなイベント企画やスポンサー集めなど、運送経営とはかけ離れた業務にも最後まで粘り強く取り組み、成功に導いた実行委員を評価する声は多い。
今回の結果を目の当たりにし、「D.N.A」へ入会する運送事業者やスポンサーとして名乗りを挙げる企業は確実に増えると思われ、早くも第2回開催への期待がフェイスブック上でも話題となっている。
パネルディスカッションに参加した経営者が、これまでの苦労を振り返るように語った「1社では無理でも仲間がいれば何かできる。諦めなければ夢は叶う」との言葉を体現したイベントだった。
◎関連リンク→ トラックドライバー甲子園この記事へのコメント
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