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    野口倉庫 野口社長 「理想は顧客のパートナー」

    2015年10月9日

     
     
     

     「物流+アルファ」を掲げ、流通加工、システムサポート、受発注代行、コールセンター業務など、従来の倉庫業では行っていなかった業務を通販業界・飲食業界などに提供している野口倉庫(野口英徳社長、埼玉県戸田市)。手数のかかる小ロット多品種の商品管理は競争力の源泉だ。
     現在は、海外発送リユースサービスにも着手し、顧客から預かった廃棄対象商品を協力会社を通じて、タイ、カンボジア、マレーシア、フィリピンなどの海外オークションなどで販売する。国内で転売・たたき売りができない場合や、売れ残り品の保管料・廃棄費用などのコスト削減を可能とし、顧客からも好評を得ているという。
     元々は、学習机やオフィス家具の保管・配送に特化していた同社。1990年代、メーカー工場の海外シフトの波を受け、倉庫に空きが目立つようになった。そこで始めたのが宅配ピザの仕事だった。ピザの箱、従業員のユニフォーム、厨房備品、バイク用ヘルメットなど食品以外は何でも取り扱った。バーコードのない商品には一つひとつバーコードを作成し、店舗ごとに必要な分をパック詰めにして納めた。こうして集めたデータをもとに適正な在庫数を割り出し、備品の無駄を削減することで顧客の信頼を獲得。情報がサービスにつながることを知った瞬間だった。物流以上のものを提供する「物流+アルファ」の理念は、ここから始まった。その後、コールセンターでの受注サービスを開始し、現在は8社の入力作業を請け負っている。


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     「お客様にとって必要な存在でありたい」と野口社長。理想は、顧客のパートナーだ。「一つの顧客に対して複数の窓口を持つと、単なる取引先ではなくなる」と話す。
     月1回は荷主の担当マネジャーと、社長とは年に一度会って話をするようにしているという。「トップに近い人と話すことで、経営戦略や商品への思いがわかる。その考えに共感できれば絶対に仕事をとりたいと思う」。荷主も自社製品に愛着と自信があるからこそ、物流事業者に高い品質を求める。
     例えば、輸入文具のメーカーは布にこだわりがあるという。商品の印字、縫いつけ、色の検品、検査をマニュアル化し、在庫品と入荷品の色を見比べる徹底ぶりだ。値札やダンボールなどの資材も同社で製作している。
     通販化粧品では、初回の購入と、それ以降で同封するパンフレットの内容を変えるというきめ細やかさ。例えば、8月に購入した場合、その顧客データをもとに、翌年は7月頃に当時買った物のパンフレットを入れるという工夫をこらす。「お客様にとって必要な情報を適宜入れるのと、入れないのでは反応が違う」と野口社長。こうした徹底したサービスが、荷主企業の売り上げを支えている。
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     今後は産業廃棄物の収集・運搬、医薬部外品の製造梱包の許可取得にも挑戦するという同社。すべてはお客様のため――。野口倉庫は様々なチャンネルを用意し、世界中の顧客のニーズに応えていく。
    ◎関連リンク→ 野口倉庫株式会社

     
     
     
     

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