西濃運輸と認定ＮＰＯ法人Ｈｏｍｅｄｏｏｒはこのほど、住居を失った人の生活再建を支えるため、企業の空き寮を活用した包括的支援モデルを始める。単身者だけでなく家族やカップルも対象とし、「住まい」と「仕事」を同時に確保したうえで、就労定着まで伴走支援を行う。

Ｈｏｍｅｄｏｏｒによると、２０２４年度に寄せられた相談１０４９件のうち５９３人が帰る家を持たなかった。住居を失った状態では住所がないため就職も難しく、仮に日雇いで働いても生活費に消え、再出発に長い時間を要する。

新モデルでは西濃運輸の社員寮にＨｏｍｅｄｏｏｒが家具を搬入し、敷金・礼金不要で入居できる。ドライバーや事務など多様な職種を紹介し、面談を通じ無理のない就労開始を支援。派遣就労や週払い制度も利用でき、生活費を確保しながら働ける仕組みだ。

ファミリー世帯の入居にも対応可能で、相談員による継続的な面談を通じ、正社員登用や新生活への移行を後押しする。Ｈｏｍｅｄｏｏｒは「住まいと仕事を一体で確保することで安定的な再建につながる」としている。

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