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物流ニュース
国交省 過積載の監視を強化、20年めどに半減めざす
2016年3月4日
国交省は、荷重データを自動収集するWIM(自動重量計測装置)を増設し、過積載への監視の目を強化している。28年度から順次実施予定の特車許可基準の統一、イエローカード(警告・是正区分)のルールの見直しについて施策イメージが少しずつ見えてきた。
特車許可基準のうち車両幅員については「一本化を目指し、各道路会社などと調整している」(道路局高速道路課)。現在の基準は、道路管理者や高速道路・一般有料道路によって異なる。例えば、NEXCO東日本北海道支社のように「高速道路等」「一般有料道路」で分けているところもあれば、同東北支社のようにそれぞれ「2車線」「4車線」で基準を設けている場合がある。同関東支社は、高速道路の「2車線」「4車線」の区別はなく3.0mとし、一般有料道路は4車線の場合、3.0mから3.5mと幅を設けている。国交省はこれらを統一することで、違反情報を道路会社間で共有し、累積でイエローカードを出せるようにしていくという。
また、重さや違反回数に応じて段階的にイエローカードを発せるような仕組みに見直すとして、同局道路交通管理課では、「軸重15トン超」などの項目を設け、現在の2段階からより細分化する方向で進めている。
これらを可能とした「WIM」は、進入時と退出時の個々の車両を検知し、道路に埋め込まれた装置から軸重を計測、アンテナからは車両情報を取得し、車両ナンバーや全景を撮影する。計測したデータはセンターに送信され、これらの情報から違反車両を特定する。平成20年10月から運用を始め、現在直轄国道に40か所設置されている。
国交省によると、過積載車両は平成24年の166万台から平成26年に215万台まで増加しており、この3年間で約3割増加している。また、0.3%の過積載車が道路橋に与えるダメージは全交通の約9割とも言われ、同省は2020年度をめどに過積載の半減を掲げる。
◎関連リンク→ 国土交通省この記事へのコメント
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