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    北海道新幹線 貨物新幹線の導入検討

    2016年2月29日

     
     
     

     今年度末にスタートする北海道新幹線の主役は旅客よりも貨物だ。国交省やJR北海道、JR東日本、JR貨物が貨物新幹線の導入を検討している。そのきっかけとなったのが青函トンネルの存在だ。
     現在、青函トンネルでは旅客列車が1日あたり30本運行されているのに対し、貨物列車は51本。新幹線と在来線では軌間が異なるため、在来線と新幹線がすれ違う際、風圧で貨物車両のコンテナが荷崩れする恐れがある。そのため、この区間では新幹線の速度は通常260キロだが、140キロまで制限される。しかし、貨物新幹線が導入されれば、所要時間を短縮することができる。
     青函トンネルでは現在、年約450万トンの貨物が輸送されており、輸送シェアは陸上貨物の42%を占めている。北海道内と道外の輸送量を見ると、フェリーでは年560万トン(「数字で見る北海道の運輸」平成26年度)と、1日あたりの運行本数も旅客を貨物が上回っている。


     青函トンネルに限って言えば、旅客よりも貨物のほうが重要となっている。北海道新幹線の走行試験では、貨物列車の運行予定がない元日を選定して実施。在来線の旅客は昨年12月31日から1月2日にかけて計51本が運休している。
     また、北海道新幹線では48億円(平成28年度から同30年度)の赤字が想定されており、北海道新幹線固有のコストとして34億円が想定されている。青函トンネルの使用維持費が21億円で「排水ポンプの電力費や更新費、長大な海底トンネルのための特殊な設備に関するコストや、約30年使用し老朽化している設備の維持、更新コスト」がかかると説明。貨物共用走行についても7億円のコストがかかるとし、その理由として「三線軌による複雑な設備の維持コストと、共用走行のため保守間隔が短くなり、作業を短時間で行うために割高になるため」としている。
     収支想定が赤字となっても、貨物新幹線の実現は北海道の経済効果を考えると、必ず成功させなくてはならない。貨物新幹線の導入が実現すれば、東京ー函館間の4時間2分を大幅に短縮できる。また、東京ー札幌間を4時間台で結ぶことも確実だ。これが実現してこそ、新幹線の主役を貨物から旅客に戻すことが可能になる。

     
     
     
     

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