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物流ニュース
びわ貨物運送 彦根営業所オープン「殻を破ってチャレンジ」
2016年7月7日
びわ貨物運送(西村ますえ社長、滋賀県彦根市)は昨夏、同市内に敷地約1000坪の彦根営業所を開設した。西村嘉次取締役専務は、「付加価値を加えることで、サービスは無限に考えられる」と話す。
同社ではリーマン・ショック後、固定費削減のために県内の車庫を解体したが、もう一度、営業所を立ち上げたいという思いから、彦根営業所にふさわしい場所を探していた。見つかった建物は冷凍・冷蔵の機能がある倉庫。同社はこれまで一般貨物の取り扱いはあったものの、冷凍・冷蔵は未知の領域だった。「殻を破って新しいことを始めてみることが重要だと考えた。ちょうどその時期に荷主企業と話す機会があり、この倉庫があれば荷主企業に何か提案できるのではと、購入を決意した」と西村専務。今夏を目標に、彦根営業所の倉庫の営業申請を行うという。
チャレンジの姿勢を失ってしまえば、会社は発展しないと考えている。「チャレンジといっても、現在の仕事に関わりのあるものを伸ばしていくようにする。医薬関係なども視野に入れていきたい」とし、「今後、物流の形も変わっていく。東京の築地のように、複数の物流会社が集まり一つの大きな企業とし運用していくようなターミナル化になると予想する。これまで以上に小分けして配送するというパターンが、運行管理に対する法令順守のために増えてくるのではないか」と先を見据える。
これまでリーマン・ショック以外にも幾度となく試練はあった。しかし、「自助努力ではどうしようもない時や、苦しい時に運賃の値上げに協力して頂いた荷主に感謝している。荷主との信頼関係を実感した瞬間だった」と振り返る。関東に営業所を立ち上げた際にはタイミング良く、関東に精通している人材を採用できた。「大きな岐路で大事な人や企業に出会えたことで、会社が成長できたと感謝している」。
今回の彦根営業所開設を「会社にとってのワンステップ」と位置付ける。冷凍・冷蔵の倉庫を生かして食品加工業を手がけ、高齢でトラックを降りる従業員の雇用の受け皿にするという構想もある。
「今後、物流の流れを、どう読みきるかが会社の生き残りを決める。荷主企業に対し、また従業員に対し、どのように貢献出来るのかを考え、1社だけではどうしようもなくなる場合には、皆に助けていただくことも必要になる。様々な動きの中で、当社のやるべき可能性を模索しながら伸ばしていきたい」と話す。
◎関連リンク→ びわ貨物運送株式会社この記事へのコメント
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