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義理欠く燃料ディーラー、「運賃を担保に入れて」
2010年9月27日
「ぜひうちを使って欲しい」と頭を下げてきた営業マンの熱意に折れて、燃料使用を決めた千葉県の物流事業者。それ以降、同社との取引を問題なく続けてきた。しかし、信頼関係が築けていたと思っていた矢先に、燃料ディーラーが思わぬ要求をしてきた。信頼関係にひびを入れる行為に憤慨する同社社長は、「厳しい社会情勢は理解できる」とするが、義理を欠く行為に納得できず、契約解除を決めた。
同社に燃料ディーラーの営業マンがやってきたのは3年前のこと。価格は他社と比べても、「決して安くはなかった」というが、営業マンの熱意に折れて、使用契約を結んだという。その後、何事もなく順調な取引が続き、良好な関係が続いているはずであった。しかし、最近になって燃料ディーラーから思いもよらない要求を受けた。そのディーラーは同社の荷主の系列会社だったが、要求は、荷主の運賃を担保に入れてくれという内容だったのだ。
不景気が続き、燃料ディーラーも運送会社の倒産や未払いによる損失が大きく、リスクヘッジが欠かせないという趣旨の説明を受けたという同社長。「厳しいのは分かる」と理解は示したが、これまで支払いが滞ったこともなければ、遅れたこともなかった。
それだけに、「なぜ、わざわざ関係にひびを入れるようなことを言ってくるんだ」と激怒したという。「頭を下げて取引して欲しいと頼まれたから付き合っただけで、うちが契約してくれと頼んだ覚えはない。自分勝手すぎる」と憤慨する。
同社長が激怒したことで、支店長が謝りにきて取引継続を懇願したというが、「恩をあだで返すような仕打ちは理解できない」とし、契約解除を決めた。「ビジネスライクという言葉でごまかし、平気で義理を欠く行為が横行している。過度の金儲け主義が、こんな社会を作っているのではないか」と訴える。(高田直樹)
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