大型トラックをメーンに事業展開している大阪の運送事業者は、「大型車と赤帽の運賃がそんなに変わらなくなってきた」と、最近の運賃事情に驚きの表情を見せている。

　先に、大型増トン車で大阪から名古屋までの運行を3万7000円の運賃で引き受けた。ところが、同事業者の知り合いで赤帽の組合員である事業者が、同じ名古屋まで3万3000円の運賃で走っていると聞いた。

　「運賃の低下に慣れて、一般貨物の運賃感覚が完全にマヒしてしまっている。大型トラックで名古屋まで往復200リットルの燃料を使って走っている。2000万円近い車の償却、高速料金、運転者の給料、税金、事務所経費など軽トラックと比べて経費の負担は格段に大きいにもかかわらず、運賃がそんなに変わらないとは。スポット便であるにしろショックだ」と話す。

　また、「大型車を１回動かして運賃が1万3000─1万4000円のときもある。しかも支払いは翌々月末。こんなことをしていてはやっていけるわけがない」とも話し、やるせなさを感じている。（大塚　仁）