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北海道エコ制度(4) 「エコメンバー」に運輸業52件が登録
2010年12月8日
札幌市にも環境についての独自のエコ制度がある。「さっぽろエコメンバー登録制度」だ。同市の花・スズランをマークにした同登録制度は、本連載で紹介した「北海道グリーン・ビズ認定制度の優良な取り組み」の元ネタ。北海道グリーン・ビズより早い平成20年8月から運用が始まり、運輸業では52件の登録がある。
同市は同年6月25日に「環境首都・札幌」を宣言。地球環境問題への対応を「市政の最重要課題」の一つに位置づけた。市民が取り組むべき具体的な行動を策定し、「環境負荷の少ない製品の選択」や「環境問題に熱心に取り組み、環境情報を積極的に公開している事業者の応援」などを明記した。これらの動きに伴って同年8月、「さっぽろエコメンバー登録制度」がスタートした。同市は札幌地区トラック協会(伊藤昭人会長)をはじめ、札幌商工会議所、札幌市商店街振興組合連合会、札幌ハイヤー協会との間に同登録制度の推進を目的とした協定を結んだ。
「さっぽろエコメンバー」は「北海道グリーン・ビズの優良な取り組み」とほぼ同じ内容。「札幌市内に所在し、事業活動を行っている事業所が対象」という札幌限定の部分だけが違う。さっぽろエコメンバーを参考にして、同じ制度設計で全道版の北海道グリーン・ビズが出来たという方が正確だ。そのため、さっぽろエコメンバーに登録すると、自動的に北海道グリーン・ビズにも登録される。
内容は、事業者のエコ活動に対する「自己評価」の結果を札幌市が公表するもので、「レベル1─3」の3段階で登録申請ができる。
規定の15の取り組みチェック項目のうち、1─7項目の実施で「レベル1」、8項目以上の実施で「レベル2」、ISO14001やグリーン経営など環境マネジメントシステムの認証取得で「レベル3」となる。
完全な自主申告制で費用負担は一切ない。有効期間は3年間。メリットは、市のHPでの広報やロゴマークの活用によるイメージアップのほか、金融機関による優遇措置も受けることが出来る。
「申請して登録されないということはほとんどない」(市環境局環境都市推進部)ため、市内の事業者は申請すれば、ほぼ全社が登録可能だ。費用も手間もかからずにイメージアップにつながる可能性があるなら、業界をあげて登録を進める取り組みをすれば面白いのではないか。(玉島雅基)
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