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健康管理の指導監督を
2011年8月5日
先日、クレーン車が6人の小学生を轢いてしまうという大変痛ましい事故が発生しました。ドライバーは先天性の病気で運転中に意識を失い、そのまま暴走したとのことです。
勘の鋭い社長ならお気づきかと思いますが、もし今回の事故が運送会社のドライバーだったとしたら、大変なことになる可能性が高いのです。昔の話であれば、先天性の病気で意識がなくなった事故だから、ある意味仕方がないと、運送会社に責任があるにせよ、それほど大きな処分にはなりませんでした。今はドライバーに健康診断を受診させるのは当然。受診結果で「異常あり」のドライバーに「再検査」を受診させることが望ましいとされています。また、糖尿病や高血圧、心血管系の病気の場合には、喉が渇きやすいことや胸が痛いなどの症状がないかを点呼などの際に確認することがベストとされています。
処方されている薬をしっかり服用しているか。決められた頻度で通院をしているか。これらをチェックすることも運送会社の安全管理の一つといえます。運送会社として、ドライバーが運転する適性があるかどうかをチェックすることが重要なのです。ドライバーが先天性の病気の場合、大変デリケートな問題ではあります。しかし、結果として6人の小学生の命が一瞬にして奪われたことがすべてです。大切なお子さんを奪われた親御さんのことを思うと言葉がありません。
運送業をしていれば、たとえ安全管理に力を入れていたとしても、不幸にして死亡事故などの重大事故を起こすことはあります。ただ、その時でも社長はもとより管理者も、そして事故の当事者であるドライバーも「自分たちは普段からできる限りの安全活動をしていたんだ!」と思えるように、普段から安全の取り組みをしていくこと。それが運送業に携わるプロの誇りではないかと思います。
焼肉店のユッケ食中毒事故でもそうですが、「罰則がないから」という理由は法律的には正しくても、お客様や社会はそれでは納得してくれません。今は法律以上にその会社が普段からどのような考えで事業を行ってきたかが問われる時代ということです。「健康診断受診後のドライバーの健康管理の指導監督」は、運送会社の危機管理の一つです。
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