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第84回:再出発図る社長の悩み
2012年3月9日
以前、自己破産した社長が再度会社を設立して、再出発しようとしています。倒産する前は手広く事業をしており、会社の経営も順調でした。しかし、リーマン・ショックにより注文が激減。売り上げの減少に歯止めがかからず資金ショートとなり、裁判所に自己破産を申請しました。
それからしばらくは静かに過ごし、ほとぼりが冷めた頃に個人で事業を再開しました。再開当初は、金融機関から融資を受けることもできず、お金のやりくりは大変でした。しかし、もともと事業に関する技術や専門知識は高く、最近は軌道に乗ってきたとのことです。以前に勤めてもらっていた従業員を呼び戻すなど再開に手応えを感じているそうです。しかし、得意先からの注文には前金でもらうなど、お金に関しては苦労しているとのことでした。社長は今度、株式会社を設立するのですが、心配していることは事業再開のきっかけとなった個人事業について、税務署に確定申告をしていないということです。いくら事業が軌道に乗りそうだと言っても、お金に余裕があるわけではありません。自己破産したあとは無職という扱いになっていたので、税金や健康保険は最低の金額になっています。「もし税務署に申告をすれば市民税や健康保険が高くなり、またお金がなくなってしまう」。
社長は「新会社を設立して事業が順調になり税務署が調査に来たとき、個人事業時代の無申告がばれるかもしれない。でも、そのときはそのとき。事業が儲かる方向に走るんだ」と覚悟を決めました。
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