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「外車」が悩みの種に 「整備が大変」「買い取り拒否」
2012年6月7日
ドライバー不足の解消や定着率向上のため、あえてドライバーの好きな外車のトラックを採り入れる運送会社も多い。過去には、環境対策の規制が設けられていなかったため、外車のトラックに人気が集中したが、現在では外車も新型車に関しては環境規制を設けられている。そんななかドライバーの要望で、ある外車のトラック2台を導入したものの、ドライバーはその後に退社。他のドライバーに乗務させても、「乗りづらい」「整備が大変」などの理由から外車トラックの乗務を拒むため、あえなく数年あまりで売却することに。しかし、買い取りを行うトラック中古販売業者からは、「整備が大変」「ユーザーに人気がない」と、なかなか価格が設定できないとして買い取りを拒まれるケースが多く、仮に買い取りしてもらっても同年式の日本車の半値で買い取られるなど、外車を購入した運送会社では悩みの種になっているようだ。
大阪府和泉市に本社を構える運送会社は外車のトラックを2台保有しているが、整備が困難などの理由から、日本車への買い替えを考えている。しかし、買取業者からは「価格が設定できない」や「他で売れないため買い取りは不可能」など人気がないようだ。外車トラックの魅力は、日本車に比べて乗車位置が高く、さらにトルクも大きいことだが、日本車と違うためか、「整備・修理が困難で、修理業者でも外車トラックを嫌がるところも多い」ようで、同社でも「同年式の日本車までは望まないが、せめて7割から8割程度で買い取ってもらえれば、次の新車購入も楽になるのに、たとえ新しくて程度がよくても半値以下なので、売却も出来ない状態で困っている」と話す。
実際、中古トラック買取業者は「外車のトラックは本当に価格が付けられない。当社でもユーザーの望んだ価格帯が設定できず、買い取りを断ることも多い。やはり機能性などを考慮すれば、日本車の方が人気は高く、買い取り価格も高い」と語る。
大型特殊貨物輸送では、トルクが大きいことから、年に数回しか使用しないが外車のトルクが必要とのことで、現在も保有している運送会社も存在する。見た目だけで購入した場合は外車の特性が理解されないまま購入されることが大半で、ドライバー集めのためとは言え、外車を使いこなせない運送会社は慎重に行うことが必要だ。(佐藤弘行)
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