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射界
2015年9月21日号 射界
2015年9月24日
疲れていると、早く疲れを取りたいと願い、それには睡眠をとるのが最適と考えてベッドに入る。しかし、なかなか眠れない。何とか寝ようとするが、逆に目が冴えて眠れなくなる。そんな翌日は朝からぼんやりして、仕事にも遊びにも興味が沸かず一日が無為に終わる。こんな眠れない経験をした人も少なくないだろう。
▲こんな思いを繰り返す人は、どちらかといえば生真面目な人が多い。どんなことでも「こうでなければならない」と決めつける性格で、疲れたから睡眠をとって癒したいと思い込み、ひたすら寝ようとするが寝たい意識が強くなって反作用を呼び込む。肩に力が入り過ぎて心の底から気の休まるときがない。意識過剰が逆効果をもたらしているのだが、本人はそれに気付いていない。▲「こうでなければならない」意識を持つことは悪いことではないし、必要とされることでもある。しかし、その意識が高じて逆作用を起こしては本末転倒。「これでもか、これでもか」と完全さを目指す努力は是とするも、どこかで安息したいという気持ちを持つだけの余裕が欲しい。だが安息感どころか不足感だけが続き、その原因すら気付くことなく、無用の焦りだけが募っていく。
▲反対に、どんな状況にあっても楽天的な考え方を持ち続ける人がいる。その人には「こうでなければならない」といった力みはなく、自らの弱点すらさらして恐れることがない。何事も完璧でなくても気持ちに余裕があり、焦ることもない。そこには多少の不安や弱点を気にしない強さがあり、弾力に満ちた生き方がある。素直に生きる姿すら感じられる。
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