運送経営者のなかには、「会社を立ち上げた当時から一緒になって過酷な状況を乗り超えてきた」人物を信頼し、経営のパートナーにしている経営者もいるだろう。しかし長年、苦労をともにしてきた人物との間でもトラブルが起きるケースはあるようで、「やはり会社は?組織?として成り立っているということを思い知らされた」という経営者がいる。

　大阪府堺市の運送Ａ社は設立当時、保有台数20台程度だったが、ここ10年で事業を拡大し、約１００台保有する会社に成長した。設立当時から経営者とともに一生懸命働いてきた数人の従業員は、今では各部門の責任者に就任している。その従業員らに対してＡ社経営者も恩を感じ、「給与体系も月給で取り決め、時間外や休日出勤などの手当は付けず、月40万円以上を支払っていた」。しかしある日突然、設立当時から苦労をともにしてきた従業員のうちの一人が退職を申し出てきた。Ａ社経営者は数日間、「退職せずに残ってほしい」と説得したが、本人はすでに他社への就職を決めているとのことで、そのまま退職となってしまった。

（詳しい内容は、物流ウィークリー10月17号に掲載しております）