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ブログ・川﨑 依邦
経営再生物語(117)経営活性化シリーズ66
2016年7月8日
(66)コミュニケーション力の向上=個人面談システムの確立
運送業は労働集約業務であり、サービス業である。したがって「人」中心である。「人」の心の持ち方、気付く姿勢が経営活性化の決め手となる。そこで、1対1の個人面談システムの確立がコミュニケーション力向上の要となる。運送業の経営活性化の大原則をズバリ言えば、?コミュニケーション力の向上により全員の気持ちを一つにし、目標に向かって進むこと?。これに限る。
配車担当者は運送業の花形である。花形とは、配車によって運送業の命運が決まるからである。効率のいい配車をして売り上げを上げていくのは、配車担当者の力量にかかっている。配車担当者の力量の核心は、コミュニケーション力にある。
強権のみではドライバーは反発する。上から目線で押さえつけてもドライバーは動かない。ここで、配車担当者のコミュニケーション力が問われてくる。ドライバーとの会話のキャッチボールはスムーズにいっているか。会話のキャッチボールとは声を掛けていくことである。体調のこと、運行状況のこと、車両管理状況のことなどについて声を掛けて、キャッチボールしていくことである。時には、どうしてもこの仕事をやらないといけないという場合、「〇〇君、頼むよ」と声を掛けて、「はい、わかりました」と言い合える信頼関係をつくることである。会話のキャッチボールの日々の継続に踏まえて個人面談システムを定例化することである。
個人面談はデータに基づいて行う。データとは燃費効率、労働時間実績表、車両管理状況などである。「燃費向上の取り組みはどうか」「長時間労働になっているが、体調はどうか」「車両の洗車は決められた手順で行っているか。日常点検はきちんと行っているか」—-。個人面談は月1回、各30分程度で行うことが望まれる。忙しい時間の合間をぬって、何としても個人面談を実施することである。
コミュニケーション力の向上は一日一日の積み重ねである。継続していくことである。継続していく志を持つことである。真剣に、真摯にドライバーと向き合っていくことが、コミュニケーション力を向上していく。?念ずれば花開く?という言葉がある。「コミュニケーション力を向上しよう」と念じ続けていくことである。
念じ続けることでギブアップしない心を鍛えていく。仕事の忙しさのせいにしない。いかにして個人面談の時間を捻出していくか。やれば出来る。継続は力なり。コツコツと凡事徹底でコミュニケーション力の向上に取り組んでいくことが経営活性化につながっていく。
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筆者紹介
川﨑 依邦
経営コンサルタント
早稲田大学卒業後、民間会社にて人事・経理部門を担当し、昭和58年からコンサルタント業界に入る。
63年に独立開業し、現在では『物流経営研究会』を組織。
中小企業診断士、社会保険労務士、日本物流学会正会員などの資格保有。
グループ会社に、輸送業務・人材サービス業務・物流コンサルティング業務事業を中心に事業展開する、プレジャーがある。
株式会社シーエムオー
http://www.cmo-co.com -
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