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ブログ・川﨑 依邦
経営再生物語(146)開拓力の発揮〈事例A〉
2017年3月13日
〈追いつめられ目覚め〉
運送会社の中には、受け身が高じてヤクザ的というか、保守的な気風になじんでしまうところもある。時には、「オマエの家にでも火をつけたろうか。車を燃やしてやろうか」などといった暴言を吐くものもいる。荷主に対する全面依存、全面従属のなせる業である。
開拓力がポイントである。開拓力とは、道を切り開く力のことである。トコトンまで、ギリギリまで追い詰められないと、本当の開拓力は身に付かない。ダメになるか、よみがえるか、紙一重の場面で道を切り開くエネルギーが発揮される。開拓力を発揮して、今では年商100億円の物流会社をつくり上げたトップの言った言葉がある。
「創業当初からのモットーとして、荷主が求めるものについては、決して?できない?と言わないこと。いったんは必ず挑戦して、どうしても採算に合わなければ、事情を荷主に説明すること。石油ショックのとき、一挙に仕事が減ってずらーっと車が余った時、必死になって荷主開拓に走り回ったこと。逆風というか、ピンチのときこそ、?ナニクソ?というエネルギーが湧きます」
仕事が減ったときに、闘志を燃やして行けるかどうかが、開拓力発揮の分かれ目である。
「石油ショックで、次々と車の台数が減っていきました。大手運送会社の下請けとして仕事をしていたので、景気が悪くなると、次々と車の台数を減らされていったのです。車庫が、中古トラックの展示場みたいになりました。ここで踏ん張りました。ナニクソの日々です」 -
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筆者紹介
川﨑 依邦
経営コンサルタント
早稲田大学卒業後、民間会社にて人事・経理部門を担当し、昭和58年からコンサルタント業界に入る。
63年に独立開業し、現在では『物流経営研究会』を組織。
中小企業診断士、社会保険労務士、日本物流学会正会員などの資格保有。
グループ会社に、輸送業務・人材サービス業務・物流コンサルティング業務事業を中心に事業展開する、プレジャーがある。
株式会社シーエムオー
http://www.cmo-co.com -
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