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ブログ・鈴木 邦成
航空貨物輸送の国際競争力
2009年8月24日
テレビドラマ化されている城山三郎氏の名作『官僚たちの夏』(新潮文庫)を読みました。
昭和30年代の高度成長時代の日本の官僚たちの生きざまが臨場感たっぷりに描かれています。
フィクションでありながらも実在の人物をモデルにしていることもあり、昭和30年代の日本経済の史的資料としても意味のある作品だと思います。
航空貨物輸送力の強化を視野に
ところで、マスコミ各社の報道などによると、日本航空の貨物部門と日本郵船の子会社である日本貨物航空が2010年4月をめどに事業統合の方向に動き出したとのことですが、今後の行方、展開が気になります。
厳しい経営環境にあるといわれる日本航空に対して抜本的な改革を求めている国土交通省の意向が反映されているといわれています。
航空貨物輸送の国際競争力を考えると、かつては年間輸送量世界1位だった日本航空の貨物部門は、現在の世界のトップである大韓航空(8822百万トン)、2位のキャセイパシフィック航空、3位のルフトハンザカーゴ、4位のシンガポール航空の半分にも満たない3843百万トンに過ぎません。(国際航空運送協会のデータ)
今回の事業統合で日本の航空貨物輸送力のテコ入れを図りたいところですが、はたして巻き返しは可能なのでしょうか? -
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筆者紹介
鈴木 邦成
物流エコノミスト・日本大学教授
国際政治経済、国際文化に関する造詣が深く、記事・論文・著作多数。
欧米諸国の地域経済統合の流れを、物流・ロジスティクスの観点から追求している。
国際物流に関するセミナーやロジスティクスに関する講演会での講師歴は多数。 -
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