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ブログ・高橋 久美子
第386回:未来のビジョンが描けない
2019年1月21日
トラック20台以下の運送会社の社長のためのアドラー心理学について話を続けていきます。
突然ですが、あなたの目標は何ですか? 何年後には、何を達成していて、どんな生活を送っていますか? そのビジョンを、明確に描けているでしょうか?
「もちろんだよ! 経営者として、この先の未来をハッキリと描けているよ!」という人もいるでしょう。しかし、中には「何年先って言われても…」と、明確なビジョンが浮かばない、という人もいるのではないでしょうか。
「目標達成に大切なのは、ビジョンを明確に描くこと」という言葉を、聞いたことがある人も多いことと思います。
「まずは行き先をハッキリさせないことには、どこにもたどり着かない」というのも、確かにそうだな、という気がしますね。
しかし、ビジョンを描けなくても、心配いりません。実は、人間には2つのタイプが存在すると言われています。「未来を明確に描けるビジョンタイプ」と「今の過ごし方を重視する価値観タイプ」です。
あなたの周りの人を見て下さい。ビジョンを明確に描くことで、その目標に近づいていく人もいます。一方、先の目標は掲げていなくても、目の前の一つひとつのことを丁寧に積み重ねることで、いつの間にか、形になっているという人もいますよね。
実は私自身、どちらかというと、後者の「価値観タイプ」です。ですから、「未来のビジョンを明確に描いてください」と言われても、なかなか出てきません。「自分の目指す姿が見えないなんて、自分は経営者には向かないのかな」「自分には向上心がないということかな」と、思ったこともありました。しかし、この2つのタイプが存在することを知ってからは、気持ちがとても楽になりました。
ですから、もしもあなたが、未来のビジョンを明確に描けなかったとしても心配いりません。それなら、「日々、どんなことを大事にしたいのか?」「大切にしたいものは何なのか?」を、自分の軸にすればいいわけです。
先の目標を明確にして、それを軸にするのか、それとも、大切にしたい価値観を自分の軸にするのか。どちらにしても、この「軸」さえ持っていれば、ブレずに進み続けることができるというわけです。
「未来の目標を決めて突き進むビジョンタイプ」「日々、自分の大切にしたい価値観を軸に一歩一歩進む価値観タイプ」あなたは、どちらのタイプでしょうか。
この記事へのコメント
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筆者紹介
高橋 久美子
あなたの会社が儲かっていない本当の理由
規制緩和により、夢大きく独立開業した運送会社の社長たち。その社長さんたちが、規制緩和後の業界環境の変化により、今、とても厳しい状況に立たされています。経営不振の影響によるメンテナンスの不備も懸念され、それが引き起こす悲惨な交通事故も、連日ニュースで報道されています。このような危機的状況を受け、中小規模運送会社の根本的な経営改善と救済を目的として発足したのが、私たち「全国中小規模運送会社 経営改善推進委員会」です。
全国中小規模運送会社 経営改善推進委員会 -
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