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射界
2019年3月18日号 射界
2019年3月25日
多種多様な人が集まる世の中、色んな場面で自分の利益を巡って対峙する。その利害を調整するのが相互信頼ではなかろうか。それを無視して自分の利益を上げようとするが、どこかに無理があって頓挫し、信頼の大切さに気付くが〝時すでに遅し〟の結果となって取り繕うが、回復には苦労する。
▲この思い、個人の言動に限らず企業活動にも通用する。巧みな弁舌で多くの人をだまし、その場限りの〝おいしい話〟を弄して荒稼ぎ。いずれ破綻する結末をオブラートしての虚言が飛び交い、相互信頼を崩壊させているのに関わらずだ。古典的ともいうべき「儲け話詐欺」事件がいまなお世間を賑わし、相互信頼で成り立つはずの夢を無残にも壊している。
▲相互信頼は、お互いの〝信義に基づいた誠実な姿勢〟なくしては成り立たない。それを防ぐには「自分のことは棚に上げて…」他を非難する言動を控えることだ。ここで思い出すのが、安土桃山時代に活躍した武将真田信之の「実なる者を好めば、家中その風になるものなり」の教えだ。満足できない環境をつくり出している元凶は、自分の「心にある」と諭す。
▲他人の言動をあれこれ非難する前に、自分自身の言動について〝悖ることなかりしか〟を自省し、もし思い当たる点があれば真摯に反省し、自らの意識を変えるべく努力することだ。自分が変われば回り回って自分改革に繋がるはず。自分を変えずして周囲を変えようとしても無理な話で、求める相互信頼の意識は生まれない。仲間の欠点は自分の欠点としたい。
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