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ブログ・青木 正一
第91回:今こそ大改革を!
2007年6月14日
物流業界における経営環境は、一層厳しくなってきた。
軽油価格高騰、人手不足、そして追い打ちをかけるかのごとく、6月1日施行の道路改正法と、泣きっ面にハチの状態である。
しかし、我々は与えられた環境で戦うしかない。これは物流業界以外の業界に従事していようが同じことである。
これらは、我々に何を言わんとしているのか。それは今までの既成概念を取っ払い、経営の大改革を行わなければならないことを意味している。変化はチャンスである。
このような周辺環境の大きな変化に我々の経営を合わせていく、またその中でビジネスチャンスを見いだすことである。
「物流業は走れば走るほど儲からない」「走らない物流会社をつくる」
私は常々そう言っている。三つの環境変化のうち、軽油価格高騰と道路改正法は物流業というより、輸配送を主体としている「運送業」に大きな影響を及ぼすのであって、保管、流通加工、システムサービス、コンサルティングなどを展開している総合物流業には、それに比べ影響は少ない。人手不足は派遣スタッフでカバーすることができる。
我々は環境の変化に嘆いている場合ではない。自社の経営そのものを大改革し、いかなる状況でも生き残れる会社をつくることが求められている。原則的なことをいうと、物流業や小売業、サービス業など労働集約型産業は、正社員比率が高ければ経営は続かない。
事務部門なども含めた間接部門までも非正社員化を進める必要がある。大改革それは厳しくなった輸配送業務以外のサービスを創り出すことと、人件費構造にメスを入れること。
まずこの2つが先決である。 -
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筆者紹介
青木 正一
株式会社日本ロジファクトリー
1964年11月13日生まれ、京都産業大学経済学部卒。
学生時代に数々のベンチャービジネスを行い、卒業後、ドライバーとして大阪佐川急便入社。1989年株式会社船井総合研究所入社。物流開発チーム・トラックチームチーフを経て、コンサルティングでは対応できない顧客からの要望を事業化するという主旨で1996年“荷主企業と物流企業の温度差をなくす物流バンク”をコンセプトに、物流新業態企業「日本ロジファクトリー」を設立。代表取締役に就任。
主な事業内容として「現場改善実務コンサルティング」「物流専門人材紹介(ロジキャリアバンク)」「物流情報システム構築サポート(ロジシステムデザイン)」を行なっている。
また、物流業界におけるコンサルタントの養成、人材の採用、育成、M&Aといったプロデュース業務も手掛けている。
最近では、産業再生機構からの要請を受けるなど、「物流再生」に力を入れている。 -
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