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ブログ・川﨑 依邦
経営再生物語(244)人材教育
2019年5月20日
1.ドライバー人材育成計画表による人材育成事例
「これだけ荷物の量が減ってくると、どうして生き延びていくことができるだろうか」。ある運送会社の経営者の嘆きである。経営ピンチに陥れば、それだけ足元、基本が確かであるかどうか問われてくる。言い換えれば、現場の最前線を担っているドライバーの物流品質力のレベル、人材力である。「余裕がない」「どうして教育していいかわからない」が中小運送会社の現状である。果たして、このままでいいのか。1人のドライバーが引き起こすクレームやトラブルによって、たちまち荷主から取引縮小、ひどい時には中止にすら追い込まれてしまう。ドライバーの人材育成に取り組む余裕がないといって済まされることではない。トップが決意して、基本からドライバーの人材育成を継続的にやり抜かねばならない。不況が深化すればするほど原点に立脚=ドライバーの人材育成をすることです。
・A社のドライバー人材育成事例
A社は現場でのマンツーマンの人材育成を展開している。指導者は60歳で、定年を迎えたドライバーの中から社長が任命している。指導者の中には70歳になっても任を全うしている者もいる。「宿老みたいなものですよ」。トップの言である。宿老とは仕事の主みたいな人で、元々は大手鉄鉱会社で100歳近くまで仕事をした人に付けられた名前である。「我が社でも超ベテラン指導係に任命し、〈宿老〉として頑張ってもらっています」(社長の言)。ドライバー人材育成評価表に基づいてマンツーマン教育している。項目は8項目である。
(つづく)
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筆者紹介
川﨑 依邦
経営コンサルタント
早稲田大学卒業後、民間会社にて人事・経理部門を担当し、昭和58年からコンサルタント業界に入る。
63年に独立開業し、現在では『物流経営研究会』を組織。
中小企業診断士、社会保険労務士、日本物流学会正会員などの資格保有。
グループ会社に、輸送業務・人材サービス業務・物流コンサルティング業務事業を中心に事業展開する、プレジャーがある。
株式会社シーエムオー
http://www.cmo-co.com -
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