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ブログ・川﨑 依邦
経営再生物語(251)人材教育
2019年7月15日
1.ドライバー人材育成日々チェック表の活用事例
「ドライバーの働く意欲やモラルを、どのように向上していけばいいだろうか」。A運送会社のトップは頭を抱えている。A社のドライバーの現状は次の通りである。
⑴あいさつが出来ていない
大きな声でハキハキとあいさつの出来るドライバーは少数派である。
⑵作業服を決められた通りに着用していない
汚れている作業服を平気で身につけている者がいる。ボタンをだらしなく外している者もいる。
⑶運行前点検、運行後点検が出来ていない
何もせずサっと出庫していく。運行管理者も忙しさにかまけて見て見ぬ振りをしている。
⑷車両をピカピカにしていない
愛車として車を洗車することが徹底されていない。運転席の周りも散かったままである。
⑸クレーム・トラブルが多発している
誤配送や欠品トラブルが多い。同一人物が繰り返しミスをする。いくら注意しても、その時だけ「すいません」。クレーム・トラブルの発生報告も遅い。時にはミス・クレームを隠す者もいる。
⑹コスト意識がない
どうしたら燃料代や修繕費、有料代を節約出来るか。コスト意識を持って働いていない。
⑺エコドライブが出来ていない
燃費効率を向上しようとの意欲が薄い。何となくハンドルを握っている。
⑻当日欠勤をする者がいる
当日になって急に休むドライバーがいる。当日欠勤は、運送会社にとっては、あってはならないことである。ひどいドライバーになると配車担当者にメールで連絡をしてくる。
⑼配車指示に文句が多い
素直に配車指示に従わない。一言文句がある。ブツブツ不平を言う。
(10)会社の経営理念を知らない
社長室に経営理念が掲示してある。しかし、全く知らないドライバーの方が多い。
荷主からの信頼も低下しつつある。このままドライバーの現状を放置しておくと会社の存続はどうなるか。A社長の危機感は深まるばかりである。 (つづく)
この記事へのコメント
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筆者紹介
川﨑 依邦
経営コンサルタント
早稲田大学卒業後、民間会社にて人事・経理部門を担当し、昭和58年からコンサルタント業界に入る。
63年に独立開業し、現在では『物流経営研究会』を組織。
中小企業診断士、社会保険労務士、日本物流学会正会員などの資格保有。
グループ会社に、輸送業務・人材サービス業務・物流コンサルティング業務事業を中心に事業展開する、プレジャーがある。
株式会社シーエムオー
http://www.cmo-co.com -
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