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ブログ・船井総研ロジ
第9回:物流企業にとって最も良い時代がやってくる
2009年6月1日
物流企業は、燃料高だけでなく、最近では車両やタイヤ、フォークリフトまでが値上げされるという原価アップの厳しい状況にあります。
しかし、私は弊社の会員企業様に、「これから物流企業にとって最もよい時代がやってくる」と一貫して申しあげています。
確かに、置かれている状況はたいへんです。この状況を乗り切るためには、たいへんな努力が必要です。
しかし、ひとたびマクロに状況をとらえると、時流は”エコ”です。ほとんどの荷主企業が、環境に対して何らかの対策を考えています。
実は、そのソリューションを最も提供しやすい立場にいるのが、物流企業なのです。既存の強いパイプはありますが、このテーマ上ではしがらみのほとんどない物流企業は、環境装置・機器メーカーや廃棄物処理企業よりも、とても有利な立場にあるのです。
荷主企業の環境対策にかかる企画提案を、有効にまとめて出せるのが物流企業であり、そのためうまく時流に適応すれば、中期的には”最もよい時代”がやってくるのです。
例えば、今は”CO2″が間違いなく旬のキーワードです。今年の第2四半期から、CO2ブームに入ったことは疑う余地がありません。
今まで地球環境のことなど扱ったことのない一般消費者向けの雑誌にまで、CO2削減がテーマとして採り上げられています。
また、多くの企業が情報収集をし、対策に乗り出しています。
よって、特に大手企業を営業のターゲットにしている物流企業は、CO2の排出量削減を提案の切り口にしていくのが、時流に適応した適切な売り方です。
ただし、物流企業は「CO2削減策=物流効率化策」と短絡的にとらえてしまいがちです。
しかし、本当はもちろん「CO2削減策>物流効率化策」です。
物流企業の有利な立場を利用し、今まで環境装置・機器メーカーや廃棄物処理企業が提案していた、または提案すべきであったテーマについても、物流効率化提案と併せて提案していき、新しい領域を拡げていきましょう。具体的には、廃棄物の減容や有価物化、処理コストダウン、または環境装置・機器導入による環境負荷とコストの低減などです。
そうすれば、貴社にとって最もよい時代がやってきます。
(株式会社船井総合研究所 戦略プロジェクト本部 シニアコンサルタント 橋本 直行)
☆船井総研が運営する環境ビジネス情報サイト「eco-webnet.com」
※記事は08年5月の記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。この記事へのコメント
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筆者紹介
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本コーナーでは、船井総研ロジ株式会社による リレー連載を掲載します。
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