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ブログ・高橋 久美子
第15回:高報酬に見合わない「作業」
2009年10月7日
さて、前回から社長であるあなたの「役員報酬」の話をしています。あなたの行動を全て書き出し「赤ペンで時給を書き込む」というところまで、やってみましたか。それでは、今日はこの話の続きをお話ししていきます。
実は、「時給の低い仕事」をしてしまう社長が多いのは、運送会社に限った話ではありません。小規模ビジネスの経営者の多くは、時給800円の仕事を、一所懸命してしまいます。その結果、一人で大量の『作業』を抱え込み、忙しいのに利益にならないという悪循環に陥ります。
しかも、この『作業』は、儲かっていない経営者にとって格好の逃げ道になります。汗を流したり、大量の作業をこなしていると、なんとなく仕事をしている気分になってしまうのです。そして、厄介なことに、疲労感は爽快感にさえなってしまうのです。
あなたは、いくら、役員報酬が欲しいですか。例えば1000万円の報酬が欲しいのなら、まずは1000万円の報酬にふさわしい仕事をしなければなりません。年収300万円の人ができる仕事をしてはいけないのです。以前も「洗車をしてはいけない」という話をしましたが、本当に重要な事なのでもう一度言います。あなたは「あなたしかできない仕事」だけに集中してください。それ以外の作業に逃げないでください。
次に、先日書き出してもらった「一日の行動」の中から、「絶対に社長でなければできない仕事」を抜き出してみてください。おそらく、全体の一割程度になってしまいます。そして「社長でなければできない仕事」以外の仕事を一切やらないと決めて、一日を過ごしてみてください。正直、あなたは、急に暇になり、困ってしまうはずです。思わず、『作業』をしたくなってしまうでしょう。しかし、ぐっとこらえてくださいね。『作業』は決してしないと決めてください。そうなって初めて、「社長が本当にするべき仕事」が見えてきます。
実は、儲かっている経営者は、みんな、このように『作業』をやらないと決めています。何を隠そう、私自身も『作業』をやめたとたんに、年商が一気に3倍になりました。
全国中小規模運送会社・経営改善推進委員会代表 高橋久美子
http://www.handlecover.com/kaizen/この記事へのコメント
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筆者紹介
高橋 久美子
あなたの会社が儲かっていない本当の理由
規制緩和により、夢大きく独立開業した運送会社の社長たち。その社長さんたちが、規制緩和後の業界環境の変化により、今、とても厳しい状況に立たされています。経営不振の影響によるメンテナンスの不備も懸念され、それが引き起こす悲惨な交通事故も、連日ニュースで報道されています。このような危機的状況を受け、中小規模運送会社の根本的な経営改善と救済を目的として発足したのが、私たち「全国中小規模運送会社 経営改善推進委員会」です。
全国中小規模運送会社 経営改善推進委員会 -
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