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ブログ・高橋 久美子
第26回:ダイレクト・レスポンス広告
2010年3月17日
広告には、大きく分けて2種類の広告があります。ひとつは「イメージ広告」と呼ばれるもので、企業や商品のイメージを伝えるために出す広告です。例えば清涼飲料水のテレビCMで、爽やかさを伝えるものなどです。もうひとつは「ダイレクト・レスポンス広告」と呼ばれ、お客に直接に行動を促す広告手法です。テレビCMでは化粧品の通信販売会社などが出す広告です。「サンプルプレゼント。今すぐお電話を」と言って、フリーダイヤルが案内されます。
ここであなたに質問です。あなたの会社では、「イメージ広告」と「ダイレクト・レスポンス広告」の、どちらを打つべきだと思いますか?(ここでは、あなたの会社は中小規模の会社と想定してお話ししています)。答えは「ダイレクト・レスポンス広告」です。なぜなら、「ダイレクト・レスポンス広告」の特徴は「計測が可能なこと」だからです。
もう少し詳しく説明しますね。この広告は、お客に直接に行動を促す手法だとお話ししました。例えば「電話で注文する」「FAXで資料請求する」など、必ずお客に何かしらの行動をとってもらいます。
つまり、かけた広告費に対して、何人のお客から反応があり、いくらの売上になったのか?という計測ができるのです。ですから、最初は少ない費用でテストを行います。例えばDMを送る場合でも、一度にターゲット全てに送るのではなく、まずはターゲットの一部に送付して反応率を計測します。利益が獲得できることが確認できた場合のみ、今度はターゲット数を増やして送付します。もしも、テストの時点で採算が取れないことがわかった場合には、そのDMは効果的でないということになりますから、作り直せばいいわけです。つまり、大きな失敗をしなくて済むわけです。
「イメージ広告」の場合はこのような計測ができません。出した広告が、いったいいくらになったのか?効果を明確にすることができないのです。
このように計測ができ、少ない費用でテストを行うことができる点から「ダイレクト・レスポンス広告」は中小規模の会社にふさわしいといえます。
「広告」というと、つい「かっこいいもの」を作りたくなってしまいます。中小規模の会社でも「イメージ広告」を作りたいと思ってしまう社長さんが多いです。しかし「広告」の目的は、売上に結びつけることです。中小規模のビジネスでは「ダイレクト・レスポンス広告」が基本であるということを、ぜひ覚えておいてください。
全国中小規模運送会社・経営改善推進委員会代表 高橋久美子
http://www.handlecover.com/kaizen/この記事へのコメント
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筆者紹介
高橋 久美子
あなたの会社が儲かっていない本当の理由
規制緩和により、夢大きく独立開業した運送会社の社長たち。その社長さんたちが、規制緩和後の業界環境の変化により、今、とても厳しい状況に立たされています。経営不振の影響によるメンテナンスの不備も懸念され、それが引き起こす悲惨な交通事故も、連日ニュースで報道されています。このような危機的状況を受け、中小規模運送会社の根本的な経営改善と救済を目的として発足したのが、私たち「全国中小規模運送会社 経営改善推進委員会」です。
全国中小規模運送会社 経営改善推進委員会 -
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