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ブログ・高橋 久美子
第83回:荷主と親しい会社は要注意
2011年10月5日
自分の会社のいいところは、自分で言っても信用してもらえない。だから、お客様に話してもらう。ここまで、OKでしょうか。それでは今週は「お客様の声の集め方」の注意点をお話していきます。
こんな事がありました。愛知県の運送会社の吉田さんという方の話です。「お客様の声を集めればいいんだね。よし、わかった。うちは荷主のところに月に一度は顔を出して、ちゃんとお客様の声を聞くようにしているんだ。今度は、それを書いてもらうようにすればいいわけだな」。
そう思った吉田さんは、荷主のところに出かけていきました。そして、いつも聞いてくるのと同じように荷主に質問をし、その答えを、紙に書いてもらってきました。合計で、19枚の「お客様の声」が集まりました。
ところが・・・。集まった「お客様の声」を読んでみると、とてもじゃないですが、「よろこびの声」として、活用できるような「声」では、ありませんでした。吉田さんの運送会社が、評判の悪い運送会社だったわけではありません。それどころか、私がお聞きした様子では、ドライバー教育も徹底されているし、事務所の対応や、社長の人柄もよく、荷主からの信頼も厚い、どこをとっても「優良運送会社」と言える運送会社でした。それなのに、なぜ、「いい声」を、集めることができなかったのでしょうか?
実は、荷主との信頼関係ができている会社、荷主と親しく付き合っている会社ほど、注意が必要なのです。もしも、あなたが吉田さんと同じように、「うちは、わりと荷主と親密に付き合っているほうだぞ」と思っているとしたら、吉田さんと同じ「間違い」をしてしまう可能性が高いので、注意が必要です。
吉田さんは、いったい何を間違ってしまったのだと思いますか?そして、お客様の声を集めるときに、注意しなければならないポイントとは、どんな事だと思いますか?「吉田さんがしてしまった間違い」と「お客様の声をもらうときの重要ポイント」について、来週、詳しく解説していきます。
全国中小規模運送会社・経営改善推進委員会代表 高橋久美子
http://www.handlecover.com/kaizen/この記事へのコメント
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筆者紹介
高橋 久美子
あなたの会社が儲かっていない本当の理由
規制緩和により、夢大きく独立開業した運送会社の社長たち。その社長さんたちが、規制緩和後の業界環境の変化により、今、とても厳しい状況に立たされています。経営不振の影響によるメンテナンスの不備も懸念され、それが引き起こす悲惨な交通事故も、連日ニュースで報道されています。このような危機的状況を受け、中小規模運送会社の根本的な経営改善と救済を目的として発足したのが、私たち「全国中小規模運送会社 経営改善推進委員会」です。
全国中小規模運送会社 経営改善推進委員会 -
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