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ブログ・野口 誠一
第349回:すさまじい反響
2012年4月16日
ETV特集が放映されたあとの反響はすさまじかった。八起会の「倒産110番」は鳴りっぱなしで、「苦しんでいるのは自分だけでないことを知りました」とか、「生きていく勇気をもらいました」という声が殺到した。NHKにも多くの反響が寄せられたようで、担当ディレクターが手紙や葉書を見せてくれた。2、3紹介すると──。
「成功した話やビジネス・チャンスなどの番組が多いなか、失敗し、倒産し、そこからいかに立ち直るかという今回のドキュメンタリーは、非常に考えさせられる番組でした。3人の元社長さんたちは、テレビに出ること自体、大変な勇気がいったことと思います。思わず、『頑張ってください』と叫びたい気持ちになりました」
「何よりも感動したのは、家族で苦しみを分かち合う姿、一緒に生きていく姿です。本当に多くのことを学びました。こんなすばらしい番組をゴールデンタイムに放送していただいたら、もっと多くの人が見られると思いますが…」
「偶然、途中から拝見しました。主人が社長ですので同じような境遇です。私も何度離婚しようか、自殺しようか…今は鬱病になってしまいました。主人は番組のなかで紹介された『倒産する社長の共通十項目』をそのまま抱えながら、いまだに反省心が少なく苦しい日々です。この番組をぜひ主人に見せたいので、再放送をお願いします。私が言っても聞きませんが、活字やNHKのニュースはよく見ますので、人助けと思って…ぜひ、再放送をお願いいたします」
こうしてNさんをはじめ、わが会員3人は恥と辛さを忍んで、「生きていてよかった」ことを感動的に視聴者へ伝えてくれた。年間自殺者3万人超の時代、何よりのメッセージであった。この記事へのコメント
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筆者紹介
野口 誠一
八起会 会長
株式会社ノグチプランニング 代表取締役
昭和5年 東京生まれ、日本大学卒業。
昭和31年 25歳で玩具メーカーを設立し、従業員5名・月商150万円でスタート。 わずか5年で従業員100人・年商12億円を売り上げるまでに成長させる。
しかし、ドルショックと放漫経営がたたり、昭和52年に倒産。自宅や工場などの全資産を処分して負債を処理し、会社を畳む。
翌53年、倒産経験者同士が助け合う倒産者の会設立を呼び掛け、『八起会』を設立。
弁護士や税理士、再起に成功した会員らが無料で電話相談に乗る『倒産110番』を開設。
再起・整理などの実務的なアドバイスや経験談を交えた人生相談を無料で奉仕している。
昭和59年 株式会社ノグチプランニングを設立し、再起をはかり、執筆活動や全国各地で講演活動を展開している。
平成28年2月18日 東京都内の病院にて逝去、享年85歳。
HP:https://yaokikai.com -
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