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ブログ・高橋 久美子
第219回:「顧客主義」と「差別化」の時代
2014年5月19日
物のない時代、人々が「物」に価値を感じていた時代。この時代に中小企業がすべきことは「商品をお客の目の前に並べること」と「簡単な商品説明」でした。しかし、物が行き渡ると、人々の価値観も変化していきました。
次にやってきたのは、「個人」や「個性」が尊重される時代です。ライフスタイルも多様化します。今までは、「30代の独身男性」「50代のサラリーマン男性」など、年代と性別のくくりだけでも、ある程度のターゲティングが可能でした。ところが、ライフスタイルが多様化し、年代や性別だけでは絞り込みができなくなります。この「個人のライフスタイルの多様化」が、如実に反映された市場が「雑誌業界」です。
1990年を境に、1雑誌あたりの売上額が激減し、雑誌(特に月刊誌)の種類は逆に増えていきました。みんなが画一的に同じ方向を目指すのではなく、いろんな価値観があっていいじゃないか、という流れができていったのです。この時代は「個性」「個人の尊重」とか、「そのままでいい」とか、耳に心地よい言葉が世の中に蔓(まん)延します。「個性・個人」「オンリーワン」「ナンバーワンじゃなくてもいい」といった言葉が人々に広く支持されます。(個人的には、これらの言葉は人々をただのわがままな骨抜きにする、恐ろしい言葉だと思っています)
この時代に、中小企業に求められたのは、「顧客主義」と「差別化」です。個性重視の「オーダーメイド」「選べるカラー」など「私だけ」のもの、カスタマイズできるもの、「私らしさ」を感じられるものが軒並みヒットしました。
商品だけに限った話ではありません。我々、運送業界も、今までのように「ただ運ぶだけ」の運送会社では、勝ち残れなくなりました。「なんでも屋」から抜け出し、専門性をうたい、「差別化」するという概念が生まれてきました。同時に、価格競争も激化していきます。
しかしその後、また市場は変化の時を迎えます…。次週はいよいよ、「これからの時代」の人々の価値観と、我々が今すべきことを詳しくお話していきます。お楽しみに。この記事へのコメント
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筆者紹介
高橋 久美子
あなたの会社が儲かっていない本当の理由
規制緩和により、夢大きく独立開業した運送会社の社長たち。その社長さんたちが、規制緩和後の業界環境の変化により、今、とても厳しい状況に立たされています。経営不振の影響によるメンテナンスの不備も懸念され、それが引き起こす悲惨な交通事故も、連日ニュースで報道されています。このような危機的状況を受け、中小規模運送会社の根本的な経営改善と救済を目的として発足したのが、私たち「全国中小規模運送会社 経営改善推進委員会」です。
全国中小規模運送会社 経営改善推進委員会 -
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