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ブログ・高橋 久美子
第220回:これからの時代に生き残る会社とは?
2014年5月26日
「物」が重要だった時代に、中小企業のすべきことは「商品の陳列」と「商品の簡単な説明」でした。その次は「個人」や「個性」が尊重される時代がやってきました。この時代に中小企業に求められたのは、「顧客主義」と「差別化」です。しかし、その後、また市場は変化の時を迎えます。人々は今までの「個人主義」から一転、自分だけではなく「地球全体を考えよう」という方向へシフトしていきます。環境問題や貧困問題に取り組む団体も増えてきました。
日本では特に東日本大震災以降、この流れが強くなりました。キーワードは、そうです「絆」です。
インターネットの普及率が頭打ちになり、世の中には情報が溢れかえっています。あまりに膨大な量の情報が氾濫しているので、お客は誰を信頼していいのか、何を基準に商品・サービスを選択していいのか、わからなくなっています。
こうなると「どれを買うか」よりも「誰から買うか」が、重視されるようになります。信頼できる人・好きな人から買いたいのです。「絆」がキーワードのこの時代に、我々中小企業がすべきこと。それが「理念を語る」です。
あなたは、あなたの会社を経営することで、何を達成したいと思っていますか? 世の中に、どんな価値を提供したいと思っていますか? なぜ、そのビジネスをしているのですか? あなたの理念を言葉で明確にして、あなたのビジネスに関わる全ての人に伝えて下さい。あなたの理念に共感する人を集めて一緒にその目的を達成すること。それができる会社こそが、これからの時代に生き残る会社です。
今までのように「こちらが商品やサービスを提供する側」で「あちらは購入する側」「販売者対購入者」という、一方通行の関係ではなく、あなたの掲げる理念に共感してくれたお客と、一緒に目的達成を目指すというイメージです。
ひょっとしたら、あなたの理念は「悲惨なトラック事故の撲滅」かもしれません。あるいは、「地域の活性化」かもしれません。あなたのビジネスに関わる人たちみんなが、ワクワクするような理念を、言葉にして発信してみて下さい。そうすることで、「あなたが付き合いたいと思うお客」を引き寄せることができるようになります。この記事へのコメント
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筆者紹介
高橋 久美子
あなたの会社が儲かっていない本当の理由
規制緩和により、夢大きく独立開業した運送会社の社長たち。その社長さんたちが、規制緩和後の業界環境の変化により、今、とても厳しい状況に立たされています。経営不振の影響によるメンテナンスの不備も懸念され、それが引き起こす悲惨な交通事故も、連日ニュースで報道されています。このような危機的状況を受け、中小規模運送会社の根本的な経営改善と救済を目的として発足したのが、私たち「全国中小規模運送会社 経営改善推進委員会」です。
全国中小規模運送会社 経営改善推進委員会 -
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