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ブログ・船井総研ロジ
第302回:毎月入社式の実施
2015年7月10日
■相談相手を作る
「期待していたドライバーが突然辞めてしまった」「うまくやっているように見えていたのに、いきなり辞めてしまった」というように、相談もなしに辞められてしまい、退職理由もよく把握できていない、という経験はどの企業でも一度はあるでしょう。事前に相談があれば慰留できたかもしれない退職を防ぐために、近年、メンター制度を導入する企業が増えています。
メンター制度とは、直属の上司とは別に指導・相談役となる先輩社員が新入社員をサポートする制度のことをいいます。メンターとは、もともと「助言者」という意味であり、年齢や社歴の近い先輩社員が、新入社員の仕事における不安や悩みの解消、業務の指導・育成を担当します。メンター制度同様に、相談できる相手を作るため入社式を実施している企業があります。
■毎月入社式
1都3県に営業所を構え、食品の配送をメーンで行っている、ある運送会社様では、その月に入社した(または入社予定の)人を本社に集め、入社式と懇親会を実施しています。形式的なこととして実施しているわけではなく、その入社式の一番の目的は「同期を作る」ことです。物流業界は一般的に新卒入社の割合が低く、ほぼ全員が中途入社のドライバーという運送会社様がほとんどでしょう。免許と経験さえあれば、すぐに一人乗務してもらい、即戦力として活躍してもらう。そのため、他のドライバーとの交流や仲間意識が薄くなってしまいがちです。その結果、社内で仲の良い人が少なく、知り合いや相談する人がいないため、つらいことが起こると簡単に辞めてしまいます。
そこで、入社式を実施することで、意図的に横のつながりを持たせ、相談できる環境を作っているのです。毎月入社式を実施するのは手間ですし、コストもかかりますが、それで1割でも定着率が改善されれば、費用対効果は高いでしょう。もし毎月複数人入社しているような状況であれば、入社式の実施を検討されることをお勧めします。
(船井総合研究所・河内谷庸高)
☆船井総研が運営する物流ビジネス情報サイト「http://www.ecologi.net」
※記事は15年3月の記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。この記事へのコメント
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本コーナーでは、船井総研ロジ株式会社による リレー連載を掲載します。
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