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ブログ・船井総研ロジ
第313回:退職者データ分析のすすめ
2015年9月25日
ドライバーの定着率アップに向けての戦略・戦術立案のため、ぜひ行って欲しいのが、過去退職者のデータ分析です。例えば、入職してから何日以内に辞める人が多いのか分析することで、必要な施策が見えてきます。弊社のこれまでの分析事例によると、辞める人数が最も多い時期は入職して2週間以内です。その後、1か月もてばガクンと退職率は下がり、いったん落ち着きます。そして、2年間経てば確実に定着するようです。
このような傾向のある運送会社なら、まず力を入れるべきは入職2週間、つまり初期教育期間の退職防止だとわかります。初期教育期間に辞めてしまう主な原因としては次のことが考えられます。
(1)そもそも自社に合わない人を採っている
(2)入職前の説明が不足しており、入職後に「思っていたのと違う」と感じられ、不安や不信感を持たれてしまう
(3)入職前の説明と実情に乖離がある
(4)初期教育がプログラム化されておらず、場当たり的になっている
(5)初期教育のプログラムや添乗コースの内容が厳し過ぎる
(6)添乗指導員の選定および教育がしっかりできておらず、指導力が低い
(7)初期教育期間の面談実施など、マインドフォローができていない
(8)職場の雰囲気が悪く(既存社員が楽しく仕事をしていない、歓迎ムードがないなど)馴染めない
各社は、これらの原因をつぶすための自社に合った施策を検討すればよいのです。また、退職者データ分析では上記のほかに「何月が辞めやすいのか?」「どの年代が辞めやすいのか?」「辞めるときの退職理由は?」などを営業所別、職種別に把握することもできます。ぜひ、過去のデータを整理してみてください。
(船井総合研究所・橋本直行)
☆船井総研が運営する物流ビジネス情報サイト「http://www.ecologi.net」
※記事は15年6月の記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。この記事へのコメント
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筆者紹介
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本コーナーでは、船井総研ロジ株式会社による リレー連載を掲載します。
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