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ブログ・船井総研ロジ
第320回:幸福感がもたらす効果
2015年11月13日
次のデータをご覧ください。
●1日20本以上のタバコを吸っている【マイナス3年】
●ちゃんと運動をしている【プラス3年】
●お酒はたしなむ程度【プラス2年】
●お酒の飲み過ぎ【マイナス7年】
●自分は幸せだと感じている【プラス9・4年】
これらの数値は、それぞれの習慣が寿命に与える影響年数です。幸福感が寿命を大きく延ばすことがわかるでしょう。この結果は、イリノイ大学心理学名誉教授のエド・ディーナー博士が人間および動物を対象とした160本もの調査研究の分析から導き出したものです。つまり、人間の健康と寿命は日々どのような気分で過ごすかで決定するということが結論づけられているのです。
幸福感や満足感に包まれて生活していると、病気にかかるリスクは下がり、結果的に長生きする可能性が高まります。しかし、抑うつや不安感を抱えていたり、日々の活動に楽しみがなかったり、悲観的だったりすると、病気にかかるリスクが上がり、短命になる可能性が高まります。ですから、従業員の皆さんに健康で長く、一緒に仕事をしてもらいたいなら、彼らの幸福感や満足感に配慮することが重要だと言えます。このことは、実は喫煙や飲酒、運動などの生活習慣以上に重要だということが前述のデータからわかります。
それでは、従業員の皆さんの幸福感、満足感を高めるためには、どのようなステップを踏めばよいのでしょうか?
産業医科大学の教授・浜口伝博氏の説くメンタルヘルスのポイントを加味し、船井流経営法をベースに検討すると、次のようなステップになると思われます。
(1)健康的な生活習慣(睡眠、食事、運動)を保てるようにする(就業体制の整備、習慣教育の実施)
(2)組織の公平性を担保する(評価システムの整備、職場環境の整備)
(3)個人のライフプランを描けるようにする(キャリアプラン策定、お金の勉強会の実施)
(4)相互交流を促して関心度を高め、仲間意識を醸成する
(5)減点式ではなく加点式の評価システムを構築する
(6)全員参画型の経営にシフトする(幹部による経営計画策定、提案制度など)
(7)理念・ビジョン追求型の経営にシフトする
ストレスフリーな「幸せな職場づくり」は、これからの最重要テーマです。
(船井総合研究所・橋本直行)
☆船井総研が運営する物流ビジネス情報サイト「http://www.ecologi.net」
※記事は15年7月の記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。この記事へのコメント
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本コーナーでは、船井総研ロジ株式会社による リレー連載を掲載します。
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