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ブログ・高橋 久美子
第321回:軽油価格の安値が続いたのに会社にお金が残っていない理由とは?
2016年4月25日
先日まで下落が続いていた軽油価格が先月から、わずかながら上昇に転じてきました。
実は「軽油価格の安値が続いた後、経営難に陥る会社が続出する」というデータがあります。ひょっとしたら、あなたの会社の過去のデータを見返しても、同じ現象が起きているかもしれません。軽油価格の上昇が続いている時ではなく、軽油価格の安値が続いた後に、一気に経営難に陥る会社が続出するのです。
なぜ、そんなことが起きるのでしょうか。軽油価格の安値が続いた後だけではありません。売り上げが上がった後、利益が出た後など、 会社の業績が良くなった後、おおむね半年〜1年後に、その影響が現れます。しかも、その 影響は「預金通帳」に現れるのです。
「軽油価格の安値が続いて、利益を確保できるようになった」「紹介で新規の荷主が獲得できて、売り上げが上がった」「なんらかの外的要因で、赤字経営から黒字に転換できた」。これらは、表面的に見れば、とてもうれしい現象です。ところが、このうれしい時期に、どんな行動をとっているかが、とても重要です。この時期にどんな行動をとるかにより、半年〜1年後に、あなたの会社の預金通帳の残高は、次の3パターンに分かれます。
①売り上げ(利益)が増えたはずなのに、1年後の通帳の残高は、売り上げが上がる前と同じ金額になっている
②売り上げ(利益)が増えたはずなのに、1年後の通帳の残高は、 以前よりも大幅にマイナスになっている
③1年後の通帳の残高は、大幅に増えている
実は、一番多いのが①です。通帳の残高ですから、もちろん借金の額も変わっていないということになります。
なぜ、売り上げが上がったはずなのに、会社に利益が残らず、また借金も減っていないのでしょうか。これは、われわれに備わっている生命維持機能の働きによるものです。この記事へのコメント
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筆者紹介
高橋 久美子
あなたの会社が儲かっていない本当の理由
規制緩和により、夢大きく独立開業した運送会社の社長たち。その社長さんたちが、規制緩和後の業界環境の変化により、今、とても厳しい状況に立たされています。経営不振の影響によるメンテナンスの不備も懸念され、それが引き起こす悲惨な交通事故も、連日ニュースで報道されています。このような危機的状況を受け、中小規模運送会社の根本的な経営改善と救済を目的として発足したのが、私たち「全国中小規模運送会社 経営改善推進委員会」です。
全国中小規模運送会社 経営改善推進委員会 -
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