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  • ブログ・高橋 久美子

    第322回:借金1000万円に引き戻す力

    2016年5月2日

     
     
     

     どんな人にも「現状維持メカニズム」が備わっています。このメカニズムは、「いつもの状態に戻そうとする力」で、生命維持機能の一つです。例えば、寒い場所に行けば、私達の身体の毛穴はキュっと閉じて、鳥肌が立ちます。これは、毛穴を閉じることによって体温を外に逃がさないようにする機能が働くためです。
     朝、カミソリでヒゲを剃っているときに、うっかり頬を切って傷ができても、時間が経てば傷口がふさがって、数日後にはすっかり元の状態に戻っています。
     これらはすべて「元の状態に戻そうとする力」が働いているためです。この「元の状態」を、「コンフォートゾーン(常態、心地いいと感じる状態・範囲)」といいます。


     人は誰でもコンフォートゾーンを持っています。身体の機能だけではありません。例えば、 あなたの会社が長期にわたって「借金1000万円」だった場合、いつの間にかあなたにとって、「借金1000万円」が、コンフォートゾーンになっています。
     「冗談じゃない、借金が心地いいわけないじゃないか。ない方がいいに決まってるよ」と、思うかもしれません。しかし、「良い状態」か「悪い状態」かにかかわらず、長期にわたってその状態が続いていれば、その状態が、あなたにとってのコンフォートゾーンになるのです。
     例えば、太っているのが不健康で身体によくないとわかっていても、ダイエットの途中で、コンフォートゾーンに戻そうとする力が働きます。「痩せたほうがいいのはわかってる。でも、太っていても、病気になっているわけじゃないんだし」と、自分の中から、コンフォートゾーンに引き戻す声が聞こえてきます。
     禁煙も同じです。タバコが身体によくないとわかっていても、コンフォートゾーンに引き戻す力が働き、禁煙を続けることができない人が多いのです。
     繰り返しますが、良いか悪いかは関係ありません。深層心理では「今までと違う状態にいることは危険なことだ」と判断して、元の状態に引き戻そうとする力が働くのです。そのため、いつも1000万円の借金がある人は、せっかく一時的に利益が出ても、いつのまにか、その利益は他の支出で消えてしまい、1年後には、やはり1000万円の借金が残っているのです。

     
     
     
     

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    高橋 久美子

    あなたの会社が儲かっていない本当の理由
    規制緩和により、夢大きく独立開業した運送会社の社長たち。その社長さんたちが、規制緩和後の業界環境の変化により、今、とても厳しい状況に立たされています。経営不振の影響によるメンテナンスの不備も懸念され、それが引き起こす悲惨な交通事故も、連日ニュースで報道されています。このような危機的状況を受け、中小規模運送会社の根本的な経営改善と救済を目的として発足したのが、私たち「全国中小規模運送会社 経営改善推進委員会」です。

    全国中小規模運送会社 経営改善推進委員会

     
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