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ブログ・高橋 久美子
第323回:なぜ売り上げが上がったのに通帳の金額がマイナスになったのか
2016年5月9日
いつも1000万円の借金がある人は、せっかく一時的に利益が出ても、いつのまにか他の支出で消えてしまい、1年後には1000万円の借金が残っているのです。この引き戻す力は、「利益が出ている状態が、普通の状態になるまでの間」ずっと働き続けます。
「軽油価格が下がったことで出た利益」や「紹介によって上がった売り上げ」などは、再現性がない、外的要因によって生まれた利益です。ですから、瞬間的に利益を出すことができたとしても、その外的要因がなくなったときには、元の状態に戻ってしまう人が圧倒的に多いというわけです。
実は、次に多いのが、「②通帳の金額が、以前よりも大幅にマイナスになっている」です。
せっかく売り上げが増えたはずなのに、なぜ、こんなことになってしまうのでしょうか。
その理由は、売り上げが上がった時期に「決して取ってはいけない行動をとってしまっているから」です。これを知らずにいると、外的要因によって一時的に売り上げが上がった(または変動費が下がった)時期から、半年から1年後に、一気に資金繰りに悩まされることになるのです。
それでは、ここで問題です。軽油が下がったなど外的要因によって利益が出たときに、やるべきことは、そして逆に、決してやってはいけないことは、次のうちどれでしょうか。
①ドライバーの給料を上げる②トラックを増車する③社員旅行に連れていく④借金の返済に充てる⑤セミナーや本などの自己投資をする⑥新しい仕事を獲得するための広告宣伝費(営業費用)に充てる
【問1】軽油価格が下がったなど、外的要因によって利益が出たときに、やるべきことは①~⑥のうち、どれ?
【問2】決してやってはいけないことは、①~⑥のうち、どれ?
【問3】やってはいけない理由は?
次週、詳しく答え合わせをしますので、あなたの回答をまとめておいてくださいね。この記事へのコメント
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筆者紹介
高橋 久美子
あなたの会社が儲かっていない本当の理由
規制緩和により、夢大きく独立開業した運送会社の社長たち。その社長さんたちが、規制緩和後の業界環境の変化により、今、とても厳しい状況に立たされています。経営不振の影響によるメンテナンスの不備も懸念され、それが引き起こす悲惨な交通事故も、連日ニュースで報道されています。このような危機的状況を受け、中小規模運送会社の根本的な経営改善と救済を目的として発足したのが、私たち「全国中小規模運送会社 経営改善推進委員会」です。
全国中小規模運送会社 経営改善推進委員会 -
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