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物流ニュース
YAMASHIROYA 無臭で倉庫床を再生
2007年4月4日
倉庫のコンクリート床の「剥がれ」や「めくれ」を、特殊な技術と塗料を用いて「蘇らせる」『Re make(リメーク)工法』が好評だ。YAMASHIROYA(青木実社長=写真左端、福岡市中央区)が提供する同工法は、従来の「塗り直す」「貼り直す」といった修理方法とは異なり、塗料の起こす化学反応でコンクリート床を再生・強化させるという技術。
施工時、施行後ともに臭いが一切発生しないことを最大の特徴とし、「安心・安全」「地球環境にやさしい」をコンセプトに持つ同工法は、メーカーの工場や倉庫、最新鋭の物流センターと、多くの施設への導入実績を誇っている。
同社では昨年から、新たに二つの技術提供を始めている。ひとつは、冷凍・冷蔵倉庫のコンクリート床を修復させる『クール工法』。一般的に、重量のある冷蔵庫を置いた床は壊れやすいと言われるが、「マイナス下で工事を行うことは技術的に難しく、また作業員の体にも負担を及ぼす」と青木社長は説明。しかし、アメリカ生まれの『クール工法』は、「工事は十数分で完了」するため、「これまで不可能とされていた冷蔵・冷凍倉庫床の補修を実現した」。工事が完了したその日のうちに業務再開することも可能だという。
流し込み10分後
また、同法もYAMASHIROYAのサービスコンセプトと同様、「無臭」という特徴を持つ。営業部Floorディレクターの天野朋弥氏(同左から二番目)は「実際に体験していただければ分かるが、完全に無臭」と太鼓判を押す。同社ディレクターの山口留美氏(同右端)も「塗料の臭いが食品についたら致命的。この工法であれば、食品メーカーにも安心してお使いいただける」と説明。同氏は各社からの引き合いに応じ、全国各地を飛び回る日々が続いているという。
もうひとつの技術が『沈下・たわみ補修工法』。ノルウェー生まれの同法は、「沈下した床下に特殊膨張樹脂を注入し、その膨張力で沈下した床を持ち上げる技術」。これにより、すでにYAMASHIROYAが提供していた「剥がれ・めくれ」の修理に加え、床のくぼみや凹みにも対応が可能に。言うまでもなく、同法も無臭である。
複数の工法を駆使し、「床の壊れ具合を見た上で、お客さまの要望に合わせて提案させていただく」と同社長。修理の目的、予算、工期などに応じて柔軟に対応するという。また、「イニシャルコストとランニングコストを合わせて考えていただきたい」とも。「臭いが一切ないので、すぐに営業を再開できる。工場・倉庫をストップすることで生じる利益損失を、最小限に抑えることができる」。さらに、「他工法に比べて耐久性が高いため、定期的な改修の必要がない」ことを強調する。
同社長は、「老朽化が進んできた施設も多く、市場ニーズは大きい」と同法の普及に意気込みを見せる。なお、工法の詳細や施工実績は同社HPで見ることができる。http://floor-remake.com/
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コンクリート床を鮮やかに 仕上材『虹』
コンクリート床を色付きで鮮やかに補修する仕上材『虹』。現在、YAMASHIROYAが販売に注力している同製品は、無機質色付きの浸透性コンクリート強化仕上材だ。同社の青木廣子氏(写真右から二番目)は「無機質とは、自然の鉱物・水を主成分とした安心・安全な材料のこと。施工時の臭いもなく、耐摩耗に優れている」と説明する。
もともと、浸透性コンクリート強化剤は、10年ほど前にアメリカから輸入されてきたもの。しかし、アメリカ製には無色透明のものしかなかったため、同社が独自に研究を進め、3年前、色付き仕上材の開発に成功した。現在は、グリーン、ベンガラ、グレーの三色展開中。
すでに導入実績も数多く、「美装、耐油性、耐摩耗、無臭などの点を評価いただいている」。同製品は、オンライン上で一セットから販売しており、依頼があれば技術指導も行うとのこと。詳しくは同社HPまで。http://floor-remake.com/
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