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運送会社
将英運送 医療系廃棄物収集に「エコ容器」活用
2008年4月10日
医療系廃棄物の処理・リサイクル事業に軸足を置く将英運送(池田英明社長、広島県安芸郡府中町)。
同社はこのほど、医療系廃棄物を収容する専用容器の材料として廃棄プラスチックを完全活用するとともに、エコ容器を1個出荷・処理するごとに計2円を「『世界の子どもにワクチンを』日本委員会」(JCV、東京・千代田区)に寄付する新しいチャレンジもスタートさせた。
注射針やチューブ類などの医療系廃棄物を収納する容器は収集後、容器ごと焼却炉に投入して処理されるケースが大半。容器にはプラスチック製品が使われるケースも増えており、同社も早い段階からプラスチック容器を使用してきたが、約3年前からは廃棄プラスチックをリサイクル活用した専用容器「エコペール」を試行的に使い始めた。
「予想を上回る原油高でプラ容器にも大きな影響が出ている。いま思えば先見の明があったと感じている」(池田社長)と、本格採用に切り替えた2年前の状況を説明。「焼却の際に有害なガスが発生しないうえ、耐貫通性や耐衝撃性、密閉性といった物性的にも優れた特性を持つ。さらに改善・改良を加えることで利用範囲を広げていきたい」(同社長)と話している。
エコペールはLCA(ライフサイクルアセスメント)の考え方に基づき、リサイクル樹脂を百パーセント活用した医療系廃棄物の専用容器。社会生活によって廃棄されるプラスチックのなかからポリプロピレン、ポリエチレンのみを選別して使用している。
一方、共同で事業化を進めてきた容器メーカーとともに「エコペールをワクチンに」とする社会貢献への取り組みも開始。具体的には「メーカーがエコペールの出荷に際し、1個ごとに1円。焼却処理を手掛ける当社のような立場も同様に1円を出すことで、エコペールが1個消費されるごとに2円をJCVに寄付しようというもの」と同社長。10個のエコペールが出荷、処理されれば1本のワクチンが確保できるという。
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